3人でサボり


「え、そうなの?」
「うん」
「へえ〜あんたも千歳君もモテるなあ」
「あたしはモテてないから」
「健君変なやつやったけど、ちゃんと数にはいるんやで」
「…そうですね…」




昨日の話を聞いてあたしの気分はあまり明るくはなかった。でもあたしは何に対して不満があるんだろう。そんな自分がますますわからなかった。



「で、千歳君の返事は?」

「断ったって」

「へ〜。あんなかわええ子から告られてもなお無愛想な名前を選ぶとは…。愛やな」

「…失礼だよ。」











今日はとってもいい天気。あったかくてぽかぽかして、こんな日はサボるに限る。




「(サボろう…)」



あたしは愛子に適当なことを言うと、いつもの屋上へと向かった。












ガチャ



戸をあけて、千歳がいるのはいつものこと。でも今日は別のサボリ魔もいた。



「財前君…何してるの」

「先輩こそ」

「……」

「名前、くると思ったばい」

「…なんか今日は暖かかったから…」


財前君と千歳はごろん、と地面に大の字になってたから、あたしもそれに混ざってちょっとだけ昼寝をした




「…名前先輩、かわいいっすね」

「名前はわたさんばい」

「ちゃいますよ。別に俺は名前先輩いりませんて」

「…ま、名前ぜんぜん俺ん事見向きもせんばい」

「これだけ堅い人なんやからそんな簡単にいきませんて」

「…お前いつから俺が好きなのしってたと?」

「さあ。見てたらわかりましたけど」

「憎たらしい後輩ばい」




はっと目を覚ますと千歳と財前君が楽しそうに話してる。あれ、この二人こんなに仲良かったっけ?ちょっと疑問に思いながらあたしはそのまま寝続けた

















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