ふしだらに淫ら


仁王君は私のなかでは、いいひとだった。だって私の消しゴム拾ってくれたし、こないだはジュースも奢ってくれた。良い人極まりなさすぎて、彼がただの詐欺師だとか、プレイボーイだとか、そんな噂は信じられなかった。確かに色っぽい感じはするけどね。
この学校の保健室の教員はサボリ魔だという噂は良く聞いていた。昼寝に最適だと目を付けた私は一番眠たい昼休みの後、ゆったりとベットに寝転んでいた。ああ、気持ちがよい。意識が、遠のいていく…。目が、パチリとあいた。携帯をみると20分くらい経っていた。私が目を覚ました理由、隣から怪しい声が聞こえる。女があえぐ声、ああなんだ、誰かがセックスしてんのか。まあ皆ここを選ぶなんて考えることは同じだなと思う。その声はひたすら大きくなってる。ぱんぱん音なるし、ああ盛ってんなあって思った。あんあん、女のうるさい喘ぎ声。抜け出そうにも抜け出せない。イラついたから盗撮でもしてやろうと思った。私はごっそりカーテンの外へ出て、隣のベットをカーテンの隙間から覗いた。そしたら、男と目が、あってしまった。カシャーン、携帯を、落す。私はその場から動けなくなった。なんだ、ほんとにプレイボーイなんだ。



仁王君。



20110721.


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