ホモです
あかんあかん、これはあかんほんまに。苗字が俺の上で寝始めた。しかも、結構爆睡で。重いってのもあるけど、それよりも、
「…こいつ、ほんまに、」
ほんまに、女みたいな、体。なんでこうも柔らかいんやいろいろと。俺、やっぱおかしいわ。あの名前ちゃんと苗字が、混同してるときがある。まあ前から似てるなーっておもっとったけど、前にもまして二人を重ねてる。
「…俺、どっちがすきなんやろ…」
名前ちゃんが好きなのか、それとも苗字が好きなのか。…いやまて、俺はホモやないで、なんで男好きにならなあかんのや。うん、やっぱ俺、名前ちゃんが好きなんやな、それで苗字と重ねてまうんや
「…それにしても…」
寝息が、首にかかる。いくら男でも、こいつあんまり男に見えへんから、変な気になってくるわ。とりあえず体勢もきつくなってきたから、起こさんように苗字をベッドに寝かす。
「…あれ」
どき、
どき、
「…なんやろ」
どきどき、する
「…こいつ、男やん、」
どきどきして
「…俺が好きなんは、名前ちゃん、やろ」
どきどきして、思わず俺はキスしてた、
「…あかん、俺、もしかしてホモ?」