おやすみ




なんか謙也のやつ、変だったな。あのあと謙也が異常にテンション下がって、具合悪いから今日はもう寝る、とか言い出した。なんだよ、せっかくトランプしようと思ったのにな。とぼとぼ廊下を歩いていると、白石君の部屋の前についた。…今、白石君いるかなあ…。ちょっと、声かけてこうかなあ…。うーん、どうしよう…よし、声かけよう。






コンコン




返事はない。でも、しばらくするとスリッパの音が聞こえてきた




ガチャ



「誰や…って、苗字やん」
「…よ、」
「どないしたん?」
「いや、えっと、元気かなーって」
「はは、さっき会ったばっかやん、何いうてるん」
「あ、そだよな、あはは、…じゃ、」
「え、入らんの?」
「え?」
「ジュースとお菓子くらいならあるで?ユウジのやけど」
「…あ、ありがと…」





わああ!どうしよ!お部屋にあがっちゃったよ!













「ほい、オレンジジュースやけど」
「あ、ゴメンわざわざ」
「はー、やっぱ疲れたわ今日」




白石君はドサ、とベッドに腰掛ける。風呂上がりなのかな、なんか、ほかほかしてる、いいにおいもするし





「…白石君、いいにおいする…」
「ああ、風呂上がりやねん」
「…あ」



やば、口に出てた…変態か私は!





「あー、えっと、…あ!そうだ!」
「ん?」
「なあ、ねっ転がって、うつ伏せ」
「…?なんや?」
「いーからいーから」





白石君は私が言った通りゴロンとうつ伏せになった。私はその上にドス、と乗っかる。さっき千歳にしたみたいに、馬乗りになる。






「ちょ、苗字…!?」
「えへへーこれいいよなー、皆でかいから馬乗ってるみたいでさー」
「お、降りて、まじめに」
「えー?なんでだよー、千歳も嫌がってたんだよな」
「え、千歳にもやったん?」
「…んー…なんか、…白石君あったかいから眠くなってきた…」
「は!?ちょ、待ち、そこで寝たらあかん!」
「…んー、」





あれ…なんか気持ちいいや…






「…おやすみ…」

「ちょ、やすんだらあかん!」






…おやすみ、白石君



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -