当たって砕けとけ



そんなこんなで財前君にもばれちゃって。ピンチっちゃあピンチだけど、財前君、あんまり興味なさそうだから、大丈夫かな、なんて思った。明日は決勝。青学と立海がやるらしい。立海はこないだ一緒に合宿したから少しは知ってる。きっと皆、明日に備えて寝てるんだろうなあ…。四天宝寺はというと






「しーらーいーし!わいもその肉たべたいー!」
「あかん!これは俺のや!金ちゃんもう自分の食べたやろ」
「男装時!この豆腐やろか?」
「いらん」





騒がしい。
そりゃ、あとは観戦しかすることないけど、ホントにホントに騒がしかった。


「…皆元気だな、あんな試合してきたのに」
「何いうてるん男装時!めっちゃ疲れとるやん!その肉食ってもええか?」
「ちょ、遠山君!やめろ!」




うう、遠山君、私のご飯とらないでー!




「はは、二人とも元気やん」
「…あ、白石君小春とユウジは?」
「あー、なんやネタがどうのこうのって…」
「二人とも…こりないなあ…」
「ついでに師範はもう休んどるで。千歳は散歩や」
「…ふうん」





そういえば、財前君も見当たらないなあ…。少し彼のことが気になるようになってしまった。あーもーやだー





「…なあ、男装時」
「ん?なんだ?」
「あああ、あの、後で俺の部屋で遊ばん!?」
「え…」
「え、ええと、トランプとかしよ!!」
「…おー。いいよ」





急に隣にいた謙也に誘われた。まあ、いっか。部屋に帰っても千歳いなさそうだし。うん、今日くらい遊んじゃおう。…あれ、なんか下腹部に違和感




「じゃ、後でな」
「おおおおおおう!」





夕食を食べて、一度部屋へ戻る。私は小走りで部屋へ帰り、トイレへ行った






「…たたた…」






生理だ。なんでこんな時に…!下腹部に違和感を感じたかと思えばこれだ。くそー、このときだけは男になりたいと何度思ったことか。私、生理痛ひどいんだよね…






「よかった、ナプキン持ってきといて。まだ寝ないけど、夜用しとこ」





夜用を二重にしてみた。うん、万全!よし、謙也のとこいくかな。



















俺は勝負に出た。はっきりとわかっている、俺は男装時が好きや。ホモになるとかもうどうでもええ。でも最近男装時に暑苦しい言われとるし、このままじゃあかん…!白石にまけてまう…!あれ?そういえば白石もホモなんか?あーもうどうでもええ、四天宝寺テニス部がホモの集団になってもかまわん。俺は今日この一晩で、絶対に男装時との距離を縮めてみせる!!



コンコン



「謙也、入るぞー」
「どわああああああ」
「……?、なに?」
「ちゃう、びびっただけや!」
「変な謙也」
「あ、あはは…」




男装時…、やっぱむっちゃかわええ…。ほんまにどないしたらええんやろ。まずはあれやな、男装時がホモかどうかを確かめなあかんな





「…なあ謙也、」
「な、なんや?」
「謙也の部屋って、確か財前君と一緒だっけ…?」
「ああ、せやで。財前なら夕食前からどっか行ったけど」
「あ、そか」





なんか知らんけど、ちょっと安心したような男装時。なんや?この二人、なんか関係あったか?





「…財前、きになるん?」
「えっ…い、いや別に」
「…なあ、俺男装時にめっちゃ聞きたいことあってん」
「…な、なんだよ」
「あのな、その、すすすすすすすす好きな奴とか、おるん?」
「…は!?」




男装時はその瞬間顔を真っ赤にして俺をにらんだ。にらんだ顔もかわええ…じゃなくて、真っ赤になるってことは図星なん!?



「い、いねえよ馬鹿!」
「嘘やん!おるやろ!」
「い、いたって謙也には関係ねえだろ!」
「ある!」
「なんでだよ!」
「せやから俺は男装時が…」





ってなに告白しようとしとんねん自分!!あかん、まだ早いで、男装時がホモかどうかも確かめとらんし








「…コホン、質問を変えるわ。たとえばな、ここに美少年と美少女がいます。男装時はどっちに声かける?」
「…は?…美少女にきまってるだろ、俺ホモじゃねえし」
「…………え」







俺ホモじゃねえし



俺ホモじゃねえし



俺ホモじゃねえし(エコー)










わあああああああかんふられた





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