いってーなクソ
ガチャ
「おかえりー」
・・・・・。なんかいる。自分の部屋に戻ると、ベッドになんかでっかいものがねっ転がってた。
「…千歳…」
「よ」
「…なんでいるの?」
「またそれか」
「…お疲れ。」
「ん、ありがとさん」
千歳はムク、と体を起こすと冷蔵庫からジュースを取り出す。飲む?と言われたけどいらないって断った。千歳はまたごろんとねっ転がる。
ドスン、
「…名前、重か」
「…なんか、疲れちゃった…」
「ちょ、重い、」
千歳の上に、馬にまたがるようにドスンと乗っかってみた。千歳は大きいから、本当に馬の上に乗ってるみたいだった。
「…名前、やめるばい、その体勢」
「え?」
「てか、やめて」
「…なんだよ?ケチ」
「ケチじゃなか」
仕方なく千歳の上からどくと、頭をごしごしなでられた。う、髪の毛が…
「…千歳、退部、しないの?」
「…んー、もうよか」
「…そっか」
「…ん」
「あのさ、」
「うん」
「名前って、呼んでくれてありがと。」
「へ?」
「なんか、私まだ、ここにいるんだって、思う」
「………」
「ありがとね」
「…名前、」
「あとさー」
「なんね?」
「財前君にバレた」
千歳に足でゲシって蹴られた。いたいよ。