生意気!!



「よし、泣きやんだと?」
「う、み、見るなよ」
「はは、ほら、もう荷物運んだ方がよかよ?」
「わかってる!今運ぶよ!」




なんか、散々泣きわめいてあれだけど、恥ずかしい。私は照れ隠しをするように、荷物をホテルに運びに行った。















苗字は、千歳が辞めた時にすごく心配しとった。たぶん、俺らよりも。あいつにとって、千歳ってそないにでかいもんなんか?っておもっとったけど、今回、それが良くわかった。千歳と苗字の間には、俺らとは違う、何かがあるんだ






「もう〜千歳!ほんま男装時と仲良しやねえ!」
「ラブラぶやんか!ま、俺と小春の方がラブラブやけどな!」
「うっさいだまれ!アホ氏!」
「小春う〜…」
「はは、そんなんじゃなかよ」
「…でも、千歳先輩と男装時先輩、ほんま怪しいッスわ」
「財前…だから、なんもなかよ?」
「へー」





財前はよくわからん笑みを浮かべて歩き出した。…確かに、怪しいわ、普通あんな泣くほど心配するもんなんやろか、






「…なあ、千歳」
「あ、白石、おつかれさん」
「おつかれさん。…お前、苗字と仲ええんやな」
「…あー、まあ。ほどほどに」
「…確かに、俺よりもあいつのこと知ってそうやな」
「ああ、そのことたいね」
「お前ら二人の間、何があるん?」
「それは、俺が言うことじゃなかよ」
「え…」
「そげん知りたか?」
「………」
「まあ、男装時に直接聞くたいね。俺は答えんばい」
「…………」




ほんまに、こんなに気にしてる自分もようわからんわ


















どわああああああなんやねんさっきの!なんであんなに男装時と千歳は熱く抱擁しとったん?ってか、ほんまにあの二人怪しい!ま、まままままままままさか、













ホモ!!!!???










…いや、それについては俺はいろいろ言える立場やない。いやまてよ、でも男装時もほもっちゅーことになるやんな?ってことは俺にもまだ望みがあるっちゅー話やんか!よっしゃ!元気出てきたあー!






「…謙也さん、ほんまうるさいですわ」
「え、財前…」
「独り言、多すぎっす。ついでにキモいっす」
「え、え、今、口に出てた?」
「そりゃあもう」
「……ち、ちゃうで!おれはホモやないで!!ホモは千歳や!!」
「っていうのはウソっすけど。」
「……………」
「へえ、ホモのこと考えてたんスか?ほんまキモいっすね」
「ざ、財前ー!お前はめたな!!」
「ま、大丈夫っすよ」
「え」
「謙也さんも、千歳先輩も、男装時先輩も、ホモじゃないっす」
「え。…え、どういうことなん?」
「さあ」





え、財前何いうてるん?財前は俺を無視してずんずん歩きだした。ほんま生意気な後輩や!



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