恋の病気



前回までのお話。とりあえず私は白石君とお友達になりたかったのですが、白石君が女の子が苦手という事実を突き付けられます。そこで性別を偽ってまで白石君と同じ学校に通い、マネージャーにまでなったのですが、なんと先ほど白石君から別に女の子苦手じゃない発言が出ました。なんだかいろいろ真っ白になったのですが、とりあえずこれからは白石君が私が女の子だってことに気づいてくれるまで気長に男装生活を送ると決めました。




「…自分の目標、ねえ」






そして今目の前にあるのは進路調査票。何度も何度もしつこいなあ。目標の欄…ふつう「毎日9時間勉強」とか「早寝早起きする」とかそういうことを書くのだろう。




「男装生活をがんばる」



「…なんて書けないよなあ…」
「さっきから何ブツブツ言うてんの」
「おわ!謙也!」
「驚きすぎやろ」
「驚くよ!…ていうか、進路調査票だぞ、勝手に覗くなよ」
「ええやんべつに減るもんやないし」
「減る!」





そう言って私はバッと進路調査票を隠した。まあなんにも書いてないんだけど。






「…で、でな、聞きたいことあんねんけどな、」
「ん?なんだよ」
「こ、こここここないだ白石とケーキ食いにいったんやろ?」
「え…!」


どきり。うお、動揺するな自分、




「……。で、どうやった?」
「…どうって…別に、おいしかったよ」
「ちゃう!ケーキの話やのうて、」
「なんだよ、ほかにどう答えればいいんだよ」
「だーかーら!………」
「なんだよ」
「…あー、その、…ナンデモナイ」
「ふーん、変なの」





謙也って最近本当変な時あるよなあ。悩みでもあんのかな?











せやな、おかしいわな普通に。男同士でケーキ屋行くのも変やけど、それで白石と何があったか聞いてる俺も十分変や。でも気になる…どんな会話したんやろ、ああもう気になる気になる





「気になる…」
「なあ謙也」
「どわ!!」
「…?なんだよ」
「あ、あはは別に」
「変なの、でさ、ここの欄て何書くんだ?」
「え…あ、見して」



男装時から進路調査票を受け取る。男装時のやつ、顔近い近い。近すぎる。ほんまに。いやべつに嫌なわけじゃないけど、ていうかまつ毛なっが!!ほんまに男なん?ていうか肌白い。わあああ妄想が膨らむ





「ちょっと、聞いてんのかよ」
「………あかん」
「…?」
「あかん!ごめんな!」
「は?」





俺は耐え切れずHR中なのを忘れて教室を飛び出した。あのままやったら心臓飛び出てついでにあの柔らかそーなほっぺた突いてまうところやったわ!





「…はあ、俺、あかんなあほんまに。なんの病気やろ」







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