ごちゃごちゃ




「おわった!」







漫画によくある光景。テストが終わると皆がシャープペンやら消しゴムやらを投げて喜ぶ様子。今まさにその光景が私の教室で行われていた。隣には誰よりも喜んでいる謙也がいる。なんかあほっぽいなあ






「な、何みとるん?」
「いや、あほみたいだなあって」
「なんやて」






謙也がギロ、と睨んできたけど何にも怖くなかった。それにしても、やっと終わったのかあ、本当に疲れたなあ。









「なあ、男装時、今日、いいいいい一緒に夕飯食べにいかん?」
「え」







さっきまで私を睨んでいた謙也が提案をしてきた。夕飯、かあ。そりゃ、食べに行きたい。行きたいけど











(でも、今日は…)














「なんや、なんか用あるんか?」
「え、あ、いや、その…」
「ほな行こうや!うまいラーメン屋あるし」











言わなくちゃ、今日は白石君とケーキ食べに行くって。でも言えない、だって変だもん、男同士なのにケーキ屋だなんて、









「今日は苗字は俺と予定あんねん」










横から聞こえてきた声は、間違いなく白石君の声だった。












「え、白石く…」
「な?約束しとったもんな?」
「え!ちょ、ちょお待て、ふふふふ二人でどこ行くん!?」
「ケーキ屋」
「…ケーキ??」




え、言っちゃった白石君。しかも謙也の驚きようがすごい。









「え、二人でケーキ屋いくん?」
「おん」
「え、二人で?」
「おん」
「二人で?」
「…しつこいで」
「え、二人ってなんやねん二人って」






つっこむとこはそこか







「ほな、俺らいくし」
「あ、白石君っ」
「ちょ、待ち!」








白石君は私の手を無理やり引っ張って2人で教室を出た。









「し、白石君、手いてえ」
「あ、すまん」
「…ケーキ屋、いっていいのか?」
「なに言うてんねん、こないだ約束したやろ」
「…ありがとう」







恥ずかしかったから白石君の目を見ることができなかった。とりあえず私は白石君の後ろをひょこひょこついて行くことにした。





















待て待て待て待て2人ってなんや2人って。いやべつにええねんけど。そりゃあいつらだって同じ部活の仲間やし、仲いいのあたりまえやし、いやでも二人ってなんやねん。なんや俺矛盾しとるな…。「普通」のことだってわかっとるのに、何か心に詰まるものがあって。しかもしかも、ケーキ屋て、なんやの。まるでカカカカカカカップルみたいやんか、やっぱ白石もホホホホホモなんかな、ああもう頭ごちゃごちゃや




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