合宿終わり!
「よし!やるぞ!」
これから部屋の点検です
「…私は四天の部屋だけみればいいのね」
色々と呟きながら私は部屋を回って行く。…なんだか最近独り言が多いかな
「…あ、この靴下」
まずはじめに私の使った部屋をのぞいてみた。そしたら案の定そこには忘れ物が。これは多分、謙也の靴下だ。ほんと、どこか抜けてるのよね、
「…これは…」
もう少しごそごそと見回ると、そこには千歳のタオルが。…忘れ物多いよ。そのまま私は隣の部屋も見回った。遠山君と石田君の部屋。…ていうか、本当すごい部屋割だな。
「…ん?」
ベッドの下に落ち出たのは、…パンツ…これ、遠山君のヒョウ柄パンツだ…
「あ、これも…」
次に見つけたのはハブラシセット。「遠山金太郎」とご丁寧に書かれている。遠山君、忘れ物多いよ!そしてそのあと続々と遠山君の忘れ物を発見した。最後に回った部屋には、財前君のものと思われるピアスが一つに、ユウジと小春の小道具がゴロ、っと出てきた。
「…あのねえ」
「ちょっと忘れ物が多くない?」
『『ゴメンナサイ』』
私は点検した後、忘れ物をしていた奴らにものを返しにいった。それにしても、他の学校はどうやら忘れ物はなしだったらしい。全くうちの学校は一体何なんだろうか。
「皆あかんで、最後まで気引き締めな」
白石君が皆に呼び掛ける。でももう合宿終わりだよ…
外に出ると、皆の荷物が並べられていた。玄関の前には三台のバスが並んでいる。なんだか合宿が終わってしまったんだ、と実感してきた
「ほな、皆バスに荷物積むで」
白石君の言葉に皆が動き出す。私も自分の荷物をバスへ積み込む。
ボスっ
「ぃった…」
「おい」
「…あ、跡部」
「まあ、がんばれよ」
「え」
跡部は一言言うと、そのまま氷帝のバスの方へ行ってしまった。バスの中から侑士君が私に手を振っている。最後だし、振っとくか。跡部って、なんかツンツンしてるけど結構いい人だったなあ。
「苗字、俺らもバスのるで」
「あ、うん」
そういえば、帰りの席順でどうなってるんだろう
「ほな、皆好きな場所座り」
好きな場所かあ。
…白石君の隣…って行きたいんだけど、
「(眠い…)」
私はとりあえず千歳に声をかけて、隣に座らせてもらった。千歳は少しだけ驚いた顔をして、白石の隣に行かなくてもよか?と言ってきた。まあ行きたいのは山々だけど、あんまり白石君に無防備な姿見せたくないし、
「…もう眠いし」
まだ時間はある、
ゆっくり白石君と仲良くなっていければいいや、って、心の中で呟いて私は眠りについた