問題だらけ




「なあ、俺のやつだけもっと濃いめにしてくれよ」
「濃いめ?」





タオルと飲み物を置いていたところへ戻ると、そこにはさっきの赤髪とハーフの男の子がまだいた。濃いめってどういうこと?












「濃いと喉かわかねえ?」
「俺はそっちの方が好きなんだよ」
「…わかった、じゃ次からそうしとくよ」
「サンキューな、俺丸井ブン太!シクヨロ」
「丸井君…よろしくな」
「君とかいらねーから、あとコイツのことはハゲでいいぜ」
「おい!丸井!」
「…じゃなくて、こいつはジャッカル。まあ適当に呼べよ」
「お…おう」









この二人、仲がいいのか悪いのかよくわからない。でもまあ多分仲良しなんだろうな。
それにしても丸井って、私と身長同じくらいだ。それなのにちっとも女っぽくみえない。やっぱり人の印象は身長だけじゃないのね














「はあ…」






もっと男の子っぽくなりたいなあ
























「今日の練習はここまでだ」









あれはたしか氷帝の部長の跡部君。すごいキレイな顔してるなあ。…あれ?跡部?…跡部ってどっかで聞いたような…










「…あ!!」
「わ、何や急に」
「あ、ごめん、なんでもない」







急に私が叫んだから、傍にいた謙也が驚いていた。そういえば、跡部って確かこの間のお父さんの取引先の相手だったような、






「…なあ謙也」
「なんや?」
「跡部ってやつ、もしかしてすげー金持ちなのか?」
「こんな別荘いくつも持ってるんや、そりゃそやろ」
「…」








どうしよう、ばれませんようにばれませんように
























ボフっ





「ふあー、疲れたあ」






部屋に着くと私は一気にベッドになだれ込む。疲れたあ、別に私は何にも運動してないのに









「苗字、着替えたら風呂やで、はよ準備し」
「あ、そうなんだ、わかった」












…ん?今白石君何と…










「…ふろ?」
「ん、風呂や」
「…そだっけ?」
「どろどろのままメシ食いたないやろ」
「……へ、へえ」













やばい。やばい。やばい!!













「ど、どどどどうしよう千歳っっ」
「さあねえ」
「ちょっと!」
「はは、嘘嘘。うーん、どげんしよかね」
「こんなに早く風呂だなんて知らなかった…」







「二人とも何話とるん?風呂いくで」
「…あー、俺ら後でいくばい」
「え?」
「ちょっと内密に話したかこつあるけん」
「…じゃあ先にいくで」








そういうと白石君と謙也は部屋を出て行った。なんか、謙也不満そう顔してたなあ。













「…って、いいの?遅れるよ?」
「俺は人に合わせる気ば全くなかよ」
「まあ、そうなんだけどさ…」
「とりあえず、お前は着替えだけして、…先生に呼ばれたフリして先に食堂行ったらいいんじゃなか?」
「風呂は?」
「後で入る」
「あ、それいい」
「じゃ、決まりやね」
「ありがと…私、千歳と同じ部屋でよかったあ…」








そういうと千歳はクスと笑って部屋を出て行った。彼は彼で独特な雰囲気を持っている。私は白石君の笑顔が一番好きだけど、彼の笑顔もなんだか心に残るものだった




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