少なくねえ?




なにやら始まりの会みたいなものが始まった。部長の話、先生の話、そしてマネージャーの紹介。どうやらマネージャーは私一人らしい。立海にも氷帝にもマネージャーいないんだ











「…はじめまして。マネージャーの苗字男装時です。がんばりますのでよろしくお願いします」





そういうとふと目があったのは、謙也のイトコ。うあー、本当に最悪だ…












「苗字!」
「白石君…」




久々に見た白石君は輝いて見える。








「大丈夫か?トイレ間に合ったか?」
「あ、ああ!全然間に合った!」
「そか、よかったな」








白石君が心配してくれた…。嬉しい。












「で、今から荷物運びや」
「え?どこに?」
「部屋にきまっとるやろ」
「え」
「俺とお前と千歳と謙也で一部屋や。はよいくで」












えええええ
















「よ、男装時!部屋一緒やな」
「謙也…」






久々に話す男装時は顔色が悪そうだった。







「…なんや、顔色悪いやん。具合でも悪いんか?」
「…いや、いろいろあって…」
「そか、」







…俺は病気やろか。さっきのサービスエリアでこいつの猫耳だか犬耳だかのカチューシャ姿見てからこいつが女にしか見えへん








「あ、荷物持ったろか?」
「い、いいよ!俺これくらい持てるし」
「あ…そ、そか」











女扱いするなよ!という男装時はなんだかかわいらしい。あかん、俺あかんやろ!これじゃ俺ほほほほほほほもみたいやん!!










「ちゃうちゃうちゃう…」
「チャウチャウ?」







チャウチャウって可愛いよな、とボケる男装時はもっとかわいく見える。俺、どないしたんやろ






















「わ、部屋広!」




そこにはベッドが三つ。…ん?三つ…?







「…なんで三つ?」
「結構ギリギリらしいで。ま、別荘やしな」






と、ひょうひょうと答える謙也に少しいらだちを覚える。これじゃベッドの取り合いになるじゃん!









「な、なあ、ベッド少なくねえ?」
「せやな、まあ男装時が誰かと一緒に寝たらええやろ」
「は!?なんで俺!?」
「お前が一番小さいからや。大体、白石と千歳が同じベッドに寝たらきつすぎて気持ち悪いやろ」
「……」






想像したら少し気持ち悪かった。…まあ、確かにそういう方向にいくわな、これは。ていうか、あたし誰と一緒に寝るの?男の子と寝るなんて、普通健全な15歳なら誰だってしたことないって!










「ま、ベッドの話は後や後。ほら、着替えて練習いくで」






そういうとまた白石君は服を脱ぎだす。だあああまたこれか!本当なれないなあ。こんな私を見ながらクスクス笑っている千歳が憎く思えた









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