千歳と子


最中は避妊だとか妊娠だとかそんな言葉なんてまったく頭に浮かんでこない。快感だけにみたされて、真っ白に染まった後に後悔して、私たちはまだまだ若かったのだ










「…ん」











朝起きると、目の前には大好きだけど憎いやつの顔。













「…うで、重…」











千歳の腕が私の体の上に乗っかってて、ものすごく重い。ていうか、苦しい。













「千歳、起きて」








彼は全く起きる気配もなく、私の上の重みは変わらないまま。はあ、起きてくれないかな。そしたら私たちとは少しだけ離れたところで寝ている娘が何やら起きたらしく、「ん」と言葉を発している。千歳、起こさなきゃ












「ちょっと、起きて」
「…ん〜」
「もう朝、朝だよ」
「まだ眠か〜…」
「ほら、あの子、起きちゃった」
「まだ泣いとらんから大丈夫ばい」
「…あのねえ…」
「名前、もっかい寝よ?」
「親失格!」
「え〜」
「あの子が不良娘になったら千歳のせいだからね」
「大丈夫、俺と名前の子ばい、美人でモデルさんみたいになるとよ」
「そういう話じゃなくて」
「顔はお前似で、身長は俺に似ればモデルになれるんじゃなか?」
「…まあ、確かに。二重だしね」
「そこは名前似ばい」
「って、そうじゃなくて!」
「はいはい、おやすみ名前ちゃん」
「もう!起きろって言ってんのに!」
「ん〜…」













体の上の重みは消えなくて苦しい。きっとそのうちあの子も泣き始めるだろう。だけど悪い気はしなかった。わたしは何にも後悔してなんてない。幸せだもの










▽よつば様へ!
千歳とヒロインの赤ちゃん…赤ちゃん登場ほとんど皆無ですが…もしあれでしたら書き直しします本当に。笑 お気に召されたら幸いでございます(><)リクエストありがとうございました(^^)アコ




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