あたしは誰?
目が覚めたら誰かの家の前で寝ていました
「大丈夫?」
親切に声をかけてくれるお姉さんとその弟らしき少年。あたしの意識はだんだんハッキリしてきて、昨日何が起こったのか思いだしてきた。そういえばあたしいつの間にか神奈川県にテレポートしてきたんだった。それで疲れてこの家の前で寝ちゃったんだ
「は?ここは神奈川じゃろ」
少年の言葉にあたしはますます病んだ。やはり夢じゃなかったのか。本当にここは東京じゃないのか
「…雅治、あたし仕事だからこの子ヨロシク」
「は?」
「じゃ!」
「ちょ、まちんしゃい!」
お姉さんは勢いよく家を飛び出して行った。そうか、仕事か
「…あたしも朝練いかなくちゃ」
「…お前さん、徳川高校ってとこに通っとるんか?」
「え、ああ、うん。知らない?東京の学校なんだけど、スポーツが強くて有名だよ」
「…いや、しらん」
「君テニス部?あたしの高校テニス部全国優勝したりしてるよ」
「え…いや、しらないぜよ」
「え!?君ホントにテニス部なの!?」
「………」
少年はすこしムっとした顔をしてあたしの横を通り過ぎ学校へ行こうとしていた。せっかく話し相手ができたのに、ここで逃すわけにはいかない!
「まってまって!ねえ、君どこの高校?」
「…さあ、どこじゃろな」
「え、なにそれ」
「ていうかお前さんなんなんじゃ」
「あたしは苗字名前」
「そうじゃのうて、俺についてくるなって話しじゃ」
「お願い、君の学校見てみたいの」
「……俺は知らないぜよ」
少年はあたしを無視してそのままずんずん歩いて行った。彼の学校に忍び込めば、少しは情報得られるかもしれないし
・
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「立海大付属…中学?」
「………」
「え、中学生?」
「………」
「高校生だと思ってた…」
どうやら彼は中学生らしい。最近の中学生の発育はスゴイ。
「もうついてくるんじゃなか」
「うん、もういいよ。ありがとう」
「………」
「じゃあ」
彼と別れてあたしはこの中学に潜り込もうとした。
「そうだ、トイレいこ」
トイレを探してあたしは校内をウロウロし、やっとトイレを見つけ出した。用を達して手を洗い、鏡を見た瞬間、あたしは心臓が一度止まった気がした
「…何これ…」
その容姿はまるで中2の頃みたいなものだった。髪は変わってないけど、片耳に開けてたピアスもまんまだけど、背が、低い。あたしは165センチあったはずなのに、155センチ位になっていた。
「…怪奇現象?」
もう頭が混乱!