雰囲気ないね





「じゃ、そろそろ帰ろうかのう」





名前が元気になったから安心した。今から学校にいけば一時間目くらい間に合う。カバンを持ち立ち上がると、名前が俺の制服の裾を引っ張った。








「え、帰るの?」







名前は寂しそうな、不安そうな、そんな顔をしていた。そんな顔されると帰りにくいじゃろ







「…授業なり」
「あ、そっか、そうだよね。ごめん」






パッと離された手が名残惜しかった。







「………名前」
「ん?」
「俺もう少しここにおる」
「え…っ、本当?」
「ああ」
「やった!ありがとう」







にっこり笑った名前はかわいい。今この家で二人きりで、しかも名前はベッドの上。我慢じゃ、我慢









「大会?」
「ああ」
「へえ、どこで?」
「全国は東京」
「へえ、凄いな」






名前は布団にくるまりながら楽しそうに笑った。







「雅治はレギュラーかあ」
「まあ」
「ブン太とジャッカル君も?」
「ああ」
「ふうん。他のレギュラー知らないや」
「知らんでもいいって」
「えー」
「濃い奴ばっかじゃ」
「雅治ってその代表だよね」
「だまっとけ」





ムードもクソもない





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