後悔の嵐







「腹減った…ジャッカル飯はー?」
「なんなんだお前は…」
「なあ、飯食いにいかね?」
「俺は奢らねえぞ」
「なんだよ、つまんねえな」







暑いし腹減ったし最悪だった。ジャッカルと飯でも食べに、と思ったけどそういえば名前がいるんだった。あいつ送ってかねえと母さん怒るしな












「あ、そうか」
「なんだよ」
「名前も連れて行けばいいのか」
「誰だよ」
「よし、ジャッカル、俺とお前と名前で飯食いにいこうぜ」
「だから誰だよ」








着替えてジャッカルを連れて陸上部の部室に行こうとしたら仁王に腕を掴まれた。










「仁王?」
「…いく」
「え」
「俺も行く」
「………」








下を向いてて仁王の表情はわからなかったけど、こんな仁王初めて見た気がした。








「…おう、いくか」
「ん」

























「名前ー」
「…あ、ブン太」
「なんだよ、元気ねえな」
「疲れたんだよ…」
「ああ、今日練習キツかったのかよ」
「400mを10本やった」
「うわ」








見ていてわかったことが一つある。ブン太と苗字が前より仲良くなっている。まるでブン太は苗字の秘密を知ってるかのように













「おい、苗字」
「あ、仁王君」
「お前ブン太に話したのか?」
「え?何を」
「…お前のこと」
「…え、話してないけど」
「……そうか」









意外だった。もう話してあるのかと思った











「何で仁王君もいるの?ていうか、そこの子誰?」
「今から飯食いに行こうかと思ってよ、こいつはジャッカル。俺のダブルスのペアの相手」
「そうなんだ、あたし苗字名前。わけあってブン太の家に居候してます。よろしくね」
「ああ、よろしくな」
「ていうか、どこいくの?」
「ファミレスかなんかでいいだろぃ」
「うん」










そのまま俺らは学校を出て近くのファミレスへ向かった。自然と歩く組み合わせはブン太と苗字、俺とジャッカルになった。なんでじゃ








「…なんでジャッカルなんじゃ…」
「失礼だな」









この時心の奥底でものすごく後悔をしていた。俺はどうしてあの時苗字を引き取ってやらなかったんじゃ









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