仲いいよね



正直びっくりした。なんでこいつが、こんなとこにいるんじゃ。ブン太の家はもっとむこうじゃろ。しかも、急に泣き出すし







「迷子?」
「うん…迷子になった…」
「…あほじゃな」
「うるさい」
「…仕方ないの」
「え」
「ほら、いくぜよ」
「…送ってくれるの…?」
「あたりまえじゃろ。迷子放っておくほど性格歪んでないぜよ」
「…ありがとう」









どうやら俺はこいつの泣き顔によわいらしい。なんだかドキドキする。らしくない。











「………」
「………」












俺の2メートル後ろくらいを歩く苗字。ちらりと見てみると、もう泣きやんだようで顔色もよかった










「…お前さんちっさいのう」
「む、本当は165センチだってば」
「高2の時点でじゃろ」
「………」
「ブン太と同じ身長か」
「え、そうなんだ」
「俺とお前は20センチ差じゃな」
「…あたし子供みたい…」
「…ぷ」
「何よ、…あ」









気づいたらなぜか俺は苗字の手を握っていた。









「…なんで…?」
「お前どっか行きそうじゃ」
「…いかないよ」
「兄妹みたいじゃな」
「ばかにしてる?」

























「あ〜もう、どこ行ったんだよ」








こんなことなら早めにあいつのメアドでも聞いとけばよかったな。どこ探しても見つかんねえし。あきらめて家に帰ろうとしたら向こうの方から見覚えのある奴が歩いてきた










「…仁王…あ!名前!」
「え…あ、ブン太…」
「お前どこ行ってたんだよ、ていうか何で仁王?」
「…あはは、実は迷子になっちゃって…で、仁王君が助けてくれて…」
「…お前アホだろ…」
「…あはは」







ていうか手つないでるし。びびるし。こいつらこんな仲良かったっけ?









「じゃ、仁王わざわざありがとな」
「ホントにごめんね」
「借りにしといてやるぜよ」
「また…」
「じゃ」
「おう、また明日な」
「おやすみ」









仁王が帰っておれと苗字も家に入った。









「お前やっぱ仁王と仲いいんだな」
「え?」
「最初幼馴染とか嘘だろってくらいな仲だったじゃん」
「え、ああ(だって幼馴染じゃないし)」













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