この想いを封印するよ





千歳へのこの想い、どうしたら消えるのかな。毎日毎日ぐだぐだ。こんなの絶対よくないって










「………もう死にたい。」
「え!ちょっと名前どしたの!」










あわてる友達を無視しあたしは窓の外へと目を移した。…あ、グラウンドで体育やってる。ていうかあの大きい人千歳?珍しく授業でてるんだ。しばらくあたしは千歳のことを目で追っていた。ああもう、だからだめだって











「…あーもう!」
「わっちょっと名前、あんたやばいよ」












やめよう!こんな無謀な恋してたって時間の無駄だ。千歳なんてただの巨人でただのもじゃもじゃで、あんな奴1ミリも好きじゃないんだから!授業に集中集中。











なんでだろう、黒板がぼやけてきた。












































そして悪いことはなぜか何回もおこるんだよね。只今下校途中。あたしは下駄箱で靴を履き替えて校門へ向かった。そしたらそこには千歳と彼女が。…ここまできたら作為を感じる。なんでわざわざあたしと遭遇しちゃうの?










「………」











ここで声かけなかったら絶対おかしいよな。でもそのまま話しかけないであの二人の後ろを離れて歩くなんていうのも絶対に嫌だ。ていうか、もう
















こんな恋は嫌だ!














「千歳―――!!」



「へ?」










ボカッ







「ばいばい!」
「…名前?」









あたしは勢いよく走りながらカバンで千歳を叩いてばいばいを言った。不思議そうな千歳の顔と、隣の彼女がちらっと見えた。うわ、美人。お人形みたい。そんなことを思いながらあたしは全速力で走った。走って走って、あの二人から逃げるように。涙があふれてきて顔なんてぐしゃぐしゃで、そんなこと気にせずひたすら走った















「…千歳、今の誰?」
「え、ああ、名前。よく一緒にサボりとかしとったばい」
「…ふーん…」
「あ、ヤキモチ?」
「…!違うよバカ!」
「ハハっ、むぞらしかー」
「あーもううるさいな、先帰る」
「うそうそ、…でも」
「え?」
「名前は大切な友達ばい」









この想いを封印するよ
だからどうか幸せに、








END:20100523






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