やっぱり貴方でしたのね




次の時間、俺はきちんと授業に出た。そこには先ほどまで屋上でセックスしとったと思われる委員長もきちんと席についていた。髪も服もどこも乱れていない。まるで何事もなかったかのように座っている












「…苗字さん、か」











成績優秀でうちのクラスの委員長。いかにもまじめそうな感じで髪の毛もサラサラ黒髪ストレート。オシャレな黒ぶちメガネをかけていて、クラスからも人望は厚い。まあキレイっちゃキレイな子やけど別に男にモテるわけではない子やった。















「…はあ」
「なんや白石、どないしたん?」
「…謙也…」
「元気ないやん」
「お前には一生共有できないような悩みや」
「は?」









こんな純粋な謙也にさっきあったことなんて言えへんな。ていうかさっきのほんまに桜井さんやったんやろか。あれから彼女も俺に話しかけてくるわけではない。この話、人には話さんほうがええな












「白石、部活いくで」
「…ああ」
「なんやその暗いリアクション!」
「すまん」
「やる気なさすぎやろ」














「白石君」











「…あ…苗字さん…」
「ちょっと委員会関係のことで話があるんだけど」
「…あ、ああ」
「来てもらえる?」
「おん、謙也先いっとってや」
「おー」














心臓が止まるかと思った。あの苗字さんが話しかけてきたから。委員会関係とか言ってるけど絶対内容は違うことについてやろ。俺は謙也を先に部活に行かせて苗字さんのあとについて行った。










「…どこいくん?」
「わかるでしょ」










ビンゴや。多分行先は、
















「…屋上…」









ギイ









古いドアを開けるとそこには太陽の光がギラギラと差し込む屋上。真っ白のコンクリートの床で目が焼けそうだった














「…白石君、今日ここにきたでしょ」
「…へ」
「だってあたしたち目あったものね」
「じゃあ、やっぱりあれは」
「あたしだよ」
「……」
「あはは、混乱中?」
「いや、ていうか彼氏おったんやな。すまん邪魔してもうて」
「違うよ」
「え」
「あれは彼氏じゃない」








どういうことや!










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