色々大変だなぁ





「それじゃあ椿ちゃん。一緒に洗濯物干そうっか」

「あ、はい」


初めてのマネージャーの仕事

放課後幸村君と部室へ向かって自己紹介して今に至ります

…でもなんだか慣れない。テニス部の人達ってちょっと恐い


「日向さん一人で毎日こんなに洗ってるの?」

「うん。まぁ殆ど部員全員のね…でも慣れちゃうと気にしないよ」

「そう…っか」

「でも椿ちゃんが入ってくれて大助かり!有難う」

「う、うぅん!」


日向さんは優しい。笑顔が眩しいぜ!……なんってね


「あ、私ボトル洗ってくるから椿ちゃんは部室の部屋の掃除お願いして良い?」

「うん。任せてください」

「よし!任した!」


ホウキと塵取り持っていざ!

何分か経って部室のドアが開く音がした…入ってきたのはま、まー…丸井君っ


「あれ?詩織いねぇの?」

「日向さんなら水道場だよ」

「ふーん…いねぇんなら仕方ねぇな」

「…」

「…何?」

「へ!?う、うぅん!な、なんでも」


やっぱり恐いや…なんでこんなに恐いんだろ

恐い人達なら毎日見てるのに……嗚呼そっか。彼等が同じ歳だからか

私は年上の恐さしかしらない…どうして丸井君はまだ居るんだろ?


「あ、あの…どうしたの?」

「は?」

「い、いや…その、ずっと…居るから」

「詩織待ってんだよ」

「…どこか怪我したの?」

「お前に関係ねぇだろぃ」

「っそ、そうだよね…ごめん」


みんなが頼っているのは日向さん

私は日向さんのサポート係

…だから部員の人とは関わらない


ガチャ

「あれ?ブン太どうしたの?」

「詩織!ガム切れちまってさー詩織持ってねぇ?」

「アホか!練習中に何言ってんの!早く戻りなさい!」

「えー!」

「えーじゃない!」

「ちぇっ…はーい」


たったそれだけで待ってたの?

私には分らない…今の子供は分らない


「わっ!綺麗!椿ちゃん有難う!」

「うぅん!」

「精市の見込んだとおりだね」

「え?」

「椿ちゃん本当に良い働きで私すっごく安心した」

「…日向さん」

「殆どの子がさぁ男目当てで困ってたんだぁ」


日向さんが微笑むと私も何故か笑っちゃう

なんだかこれが女子中学生かぁ…中々同じ歳の女の子と喋る機会なかったからなぁ


「…椿ちゃんって可愛いね」

「え!?」

「前の学校とかでモテてたでしょ?」

「ぜ、全然!日向さんの方が可愛いよ!」

「えー!?私の事可愛いって椿ちゃん、眼科をおススメするよ」

「眼科!?」

「ふふ」


そう言えばクラスの中で一部の女子が日向さんの悪口を言って居た

…どうしてこんな良い子が悪口を言われなくちゃいけないんだろうか

よく分らない


「さっ!まだまだ仕事あるよ!早く終わらせよう!」

「うん!」


結構マネージャーの仕事はやりがいがあると思う

それに一年もないし…大丈夫だよね

兄さん達にはバレなきゃ良いし…うん、大丈夫



















「大丈夫なわけあるかああ!ボケえええ!!」

「きゃあああ!舞ちゃんなんで怒るのおおお!!」

「昨日言うたばかりで何テニス部目ぇつけられとんのやあああ!!」

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