その板はなんですか?


夜床の間につこうと思い足を進めたら何やら暗闇に…ひ、人影!?

ビタンッ!

私は恐くなり壁に背中をつけてカタカタと震えているとその方はゆっくりと近付いてくにつれて月の明かりでその姿が分った


「い、茨木様!?」

「何やってんだ?」

「何ではありませんιお、驚いたではありませんか」

「あ?」

「急に居たので驚いたのです!」

「あーなるほど」


あ、謝る気無しですか!?

…別に…良いですが…


「あの、何か用でも?」

「…」

「…あ、の」

「分らねぇ」

「…え?」


私は茨木様が分りません

何故お顔に板があるのか…でもこれを聞いたらなんだか怒られそうで恐いのです


「人間の女なんてみんな同じように見える…だが野郎はお前を選んだ。お前はなんだ?」


また…何故彼らは"人間の女"という表現をするのでしょうか


「あの…言っている意味が分らないのですが…」

「だから…お前は野郎と何かあったのか?」

「しょうけら様と?…何かと言えば?」
「何かって……初めて会った時とか」

「初めて……大阪城に来た時の事ですか?」

「…」


黙ってしまった

私変な事言いましたっけ?


「お前それ本気で言ってんのか?」

「え」

「もっと前に野郎と会ってんだろーが。そん時の事話してんだよ」

「…ま、え…?」


私が…しょうけら様と前にも………っ

ズキンッ


「ぅ」

「、おい」


思い出そうとしたら急に頭の奥底に痛みが

思わず頭を抑えて前かがみになると茨木様が驚いて声をかけてくれた

何かが邪魔をするのです…まるで思い出さなくても良いと言わんばかりに


「平気か?」

「ぁ…だ、大丈夫でございます。すみません」

「…」

「思い出そうとしてみたら急に頭痛が…」

「……じゃあ寝ろ」

「え?」

「疲れてんだろう。無理させちまって悪かったな」

「い、いえ」


茨木様はそう言うと部屋から出て行ってしまった

…疲れてるのかな?


「羽衣狐」

「どうした茨木童子。こんな時間に」

「ちょっと良いか?」

「なんじゃ?」

「…記憶を喰う妖怪…」

「っ…それがどうしたというのじゃ?」

「あの女、記憶を喰われてる可能性がある」

「千鶴が?」

「あぁ」

「…」

.

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