「名前。何書いているんだ?」

「あ、竜二…短冊を書いとるんよ」

「短冊?…あーそういやぁ今日は七夕だな」

「彦星様と織姫様が年に一度会える日やからねー」

「だが今日は曇りだぞ?これじゃあ会えないな」

「竜二夢ないっ!!」


私が夢に浸ってる中現実を突き付けられました

そ、そりゃあ曇りだけども…多分もっと高く上がって会っとるよきっと!


「んで?お前は何を書いたんだ?」

「あ!ちょっ!」

「"早く一人前の陰陽師になりますように"……ハッ」

「は、鼻で笑ったなああ!馬鹿竜二いいい!!」

「有り得ん事を書くからだろう?寝言は寝てから言えとお前だって知ってんだろ」

「む、ムカツク…!ゆらが毎日竜二の悪口言うの分るわ!」

「ゆらが毎日俺の悪口?…あとでおしおきだな」

「きゃああ!妹虐待で訴えますよー!」

「馬鹿言え。これは愛故だ」

「出たよ。竜二の嘘が」

「…」


はぁ…せっかくの七夕言うんに

まぁ後は竜二は放っておいて竹に飾ろう


「?…他にも書いた奴いるのか?」

「うん。ゆらに魔魅流に秋房さんに雅次さんに」

「どれどれ………どれもくだらねぇ事を」


酷いな…みんな結構真面目なんに

ゆらが"TKGを鱈腹食えますように"
魔魅流が"ゆらの好き嫌いが無くなりますように"
秋房さんが"もっと凄い妖刀が作れますように"
雅次さんが"天パと上手く付き合えますように"

……ま、まぁ…うん

人それぞれだしえぇんとちゃう…?


「あ、じゃあ竜二も書いてみなよ!」

「はぁ?」

「そんな一番嫌いな物を見るような目で見んといて……って良いやん!年に一度やで!ほら!」

「…ったく」


竜二はなんて書くんやろ?

やっぱあれ?"もっと嘘に騙される馬鹿が増えますように"…あ、やばい。自分で想像しといてイラついたわ

でも楽しみやわ…………って


「竜二!?みんなの短冊どないするん!?」

「俺は優しいからな。飾っておいてやる」

「いやいやいや!なんでやねん!明らかに自分の見せたくない奴がやる行為じゃんそれ!」

「うっせー!名前は修行しとけ!」

「卑怯やあああ!竜二いいい!」


うぅ…鬼が降りましたわここに

それから私は1時間にも渡り修行をしてみんなより遅くに短冊の元へ行きました







「あ、名前義姉ちゃん!遅かったなぁ」

「竜二に無理やり修行しろと言われてね」

「…竜二も、キツい」

「そうだね……わぁ綺麗やねーえぇ感じやない」

「飾りつけは私と魔魅流君でやったんよ!」

「うんうん………ぁ」


ふと目をやるとそこに竜二の字が見えた

そこにははっきりと……


"名前が早く一人前の陰陽師になりますように"



「…クスッ…竜二ったら」


あんなにツンケンとしてるやつでも

やっぱり根は優しいんやね。有難う。竜二…







(名前ー!それでは一人前の陰陽師になれんぞおおお!!)

(ぎゃあああ!!やっぱ竜二は鬼やあああ!!)




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初竜二夢!そして七夕ネタ!
竜二は優しいんだよ!きっとそうだよ!←
と、言うわけで皆様はどんなお願いしたんでしょうかね?
私は勿論"二次元に行けまs(強制終了


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