わたしがあなたをまもるから


 
※フィと半がいとこ設定で半田がオルフェウスのマネジ?
※伊vsコトアール後



 あの子には笑顔が一番だ。
 少なくとも自分はそう思っているし、あの子の笑顔には何度も救われてきたから――……。

「ねぇ、なんで真一が泣いてるの?」

「だって……フィーたちみんな、頑張って練習してたのにっなのに……あんな風に……」

 ポロポロと涙を流しながら真一が言う。自分のことじゃないのにこんなにも泣いている真一。

「仕方ないよ、やっぱ俺たちの力不足だったんだからさ。今できることはやったって俺、思ってるし」

 必死で宥めるも泣き止む気配のない真一。それくらい俺たちが負けたのが悔しかったのだろう。真一もオルフェウスの一員として頑張ってくれたから――。

「もう泣かないでよ、真一。そんなに泣いたら俺だって泣きたくなるじゃん」

 困ったような口調で言うと真一が唇を尖らせて「ならフィーも泣けばいいじゃん」と言う。

「フィーって強がってばっかじゃん。だから、フィーが泣かない分、俺が代わりに泣いてんだよ、ばーか」

 泣きながらそんなことを言う真一。俺から真一だって強がってると思う。でもそれが今の自分にとってはすごくうれしかった。

 思わず真一を抱きしめると恥ずかしげな声が上がる。

「な、フィー……!? なにして――」

「ごめん、ちょっとだけ。ちょっとだけだからこうさせてもらってもいいかな」

「……わかったよ。ちょっとだけだからな」

「うん、ありがと」


 いつか俺がキミを守るから
 だから今だけは甘えさせて欲しいな――


……………………………………

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