きみとつないで
「運動会?」
その単語に俺は首を傾げる。アメリカでいうsports fistivalみたいなものかな? そう思っていると、円堂が楽しげに説明を始めた。
「とにかくすっげー楽しいんだ。綱引きだろ、玉入れに……あと部活対抗! たしか去年は秋が男装して俺達が女装したんだっけ」
「あーそれ、もう忘れたかと思ってたのに」
染岡が恥ずかしそうに顔を赤らめる。近くにいた半田も同じように恥ずかしそうにしていた。
「この学校の部活対抗は“仮装する”って決まりがあるんだ」
俺に――あと、一年や土門たち途中から雷門に来た組に対して、風丸が解説を入れる。
「去年、風丸はたしか和服だったよな」
「あーあれ、走りにくかったなぁ」
「今年は部活対抗、どんな感じなんだ?」
染岡が問い掛けると円堂が鞄からグチャグチャになったプリントを見せる。
「今年はリレーが2周で二人三脚が半周を2回」
「げー去年の楽だったのに、な、染岡」
円堂の話を聞いてもっと運動会が楽しくなった。特に部活対抗。半田が選手になったら――つまりこういうことだろう。
……あと、去年の写真、焼まわして貰お。
「二人三脚は半田&一之瀬ペアは確定だな」
「な、なんでだよ」
円堂の言葉にすぐさま反論する半田。すると円堂は当たり前だろと言わんばかりに「二人とも仲いいじゃん」と言った。
「半田っ、頑張ろうね」
俺の笑みに半田は困ったようにため息をついて「あぁ」と返した。
そして運動会当日。
「はぁ……緊張する」
困ったように顔を歪めながら半田が遠くを見ていた。緊張のせいなのか手をわなわな動かしている。
「半田っ」
俺は名前を呼ぶと彼の手を握った。すると半田は驚いたように俺を見る。
「大丈夫だよ、半田。俺がそばにいるよ。不安なら落ち着くまで手を繋いであげる。それに、俺が一緒なんだから」
「うん……そうだな」
――俺たちなら大丈夫。だって……
……………………………
運動会ネタなのにまえぶりが長くてイマイチ運動会な感じしない…真面目に運動会参加すればよかった\(^o^)/
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れもん様に捧げます*
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