微睡みに接吻を


音羽館の全ての部屋の電気が消えた後、男_フランツ・シューベルトは動き出した。
シューベルトが向かったのはフリードリヒ・ヘンデルの部屋だ。
備え付けのベッドで寝息をたてるヘンデルの頬をするりと撫でる。中身は成人男性と言えど、ヘンデルの身体は幼女、子供特有のもっちりとした柔肌を撫でながら愛おしく愛でる
押し倒し組み敷く様な体制になるとギシリとベットのスプリングが唸った。ぼんやりとヘンデルの目が開いた。

「…しゅ、夜這い、か…?」

ハッとした様に焦る

「…も、申し訳ございません?!」

「いや、男の性だろう…私も昔はそうして何人もの女を誑かしたものだ」

くしゃりとシューベルトの髪を撫でるヘンデルはとても妖艶でシューベルトは声を漏らした

「あ…」

「ふふ、子供みたいだな…私はもう寝る…添い寝、でもするか?」

おいで、というように蒲団を捲るヘンデルは見た目は子供だが、矢張り自分よりも歳上だということに気付かされる

「…いいのですか?」

ヘンデルは目を見開く

「冗談のつもりだっんだが…まぁいいか」

一緒の蒲団に入る。大人の体には子供用の蒲団は狭く、ぎゅっとヘンデルを抱きしめる。
子供特有の乳酸菌の様な香りに包まれシューベルトは意識を落とした



戻||続