『色々やってきましたが!結局これだぜガチンコ勝負!頼れるのは己のみ!ヒーローでなくともそんな場面ばっかりだ!わかるよな!心・技・体に知識知恵!総動員して駆け上がれ!』
トーナメントが始まった。
『1回戦!成績の割に何だその顔!
ヒーロー科!緑谷出久!!
バーサス!!
ごめんまだ目立つ活躍なし!
普通科!心操人使!!
ルールは簡単!相手を場外に落とすか行動不能にする!あとは「まいった」とか言わせても勝ちのガチンコだ!ケガ上等!こちとら我らがリカバリーガールが待機してっから!道徳倫理は一旦捨ておけ!
レディィィィイ…START!!!』
始まった途端、緑谷が完全停止した
『オイオイどうした!大事な緒戦だ!盛り上げてくれよ!?緑谷、開始早々…完全停止!?』
「ああ緑谷!せっかく忠告したってのに!!」
洗脳された…
『アホ面でビクともしねぇ!心操の“個性”か!?全っっっっ然、目立ってなかったけど、彼ひょっとしてやべぇ奴なのか!?』
「おまえは…恵まれてて良いよなァ。緑谷出久」
心操とQを重ねてしまう俺がいた
「振り向いてそのまま場外まで歩いていけ」
自然と躰の熱が冷めていくのが判った。