轟が緑谷に宣戦布告をした。
「太宰、手前にだけは負けねェからな」
「殺気満々だね」
太宰にだけは負けたく無かッた。俺は、普通に戦えば勝てるのだ。唯、マフィアだった頃はとある作戦を挟んでいたりした。相当頭のキレる太宰は俺を翻弄した。その度に俺は単純な奴なンだと自覚した。入場、整列を終えると、直ぐに開会式が始まった。ミッドナイト先生が主審らしい。18禁なのにいいのか…??
「静かにしなさい!!選手代表!!1−A、爆豪勝己!!」
「入試一位は相澤くんと中菜じゃ無かった…?」
「断った」
「私も面倒なのは厭だからね」
「せんせー俺が1位になる」
「絶対やると思った!」
何故俺達が此奴に巻き込まれなければ…!!
「さーて!それじゃあ早速、第一種目に行きましょう!いわゆる予選よ!毎年ここで多くの者が涙を飲むわ!さて運命の第一種目!今年はコレ!」
電光掲示板には『障害物競争』。障害物か…。スタァトゲェトが狭過ぎないか…??まァ前の方に居れば関係ねェか。
『スターーーーート!!』
矢っ張り凍らせて来るか、轟。
『さーて実況していくぜ!解説アーユーレディ!?ミイラマン!』
『無理矢理 呼んだんだろうが…』
『さぁいきなり障害物だ!!まずは手始め…第一関門!ロボ・インフェルノ!!!!』
入試の0点(ポイント)敵(ヴィラン)。楽勝だな。
『轟に続いてA組麗日妹が攻略!!ロボが地面とお友達状態だぜー!!』
「やるな、轟」
「お前もな」
『落ちればアウト!それが嫌なら這いずりな!第二関門!ザ・フォーーーール!!!!』
第二関門は綱渡りか。足に重力子を纏わせて行けばいいか。流石に『汚濁』は周りを殺しちまうし…善し楽だな。
『さぁ先頭は難なくイチ抜けしてんぞ!上位何名が通過するかは公表してねぇから安心せずに突き進め!そして早くも最終関門!かくしてその実態は…一面地雷原!怒りのアフガンだ!地雷の位置はよく見りゃわかる仕様になってんぞ!目と脚を酷使しろ!』
これは上位程不利になる…!!唯、身体を軽くして、菟跳びの要領で着地時に気をつけて行けば。突如後方での爆発。
『偶然か故意か…A組緑谷!爆風で猛追ー!!!?』
「ハハッ、すっげェな緑谷…!!」
負けてらンねェな。
「やァ中也」
「太宰ッ?!何時の間に横に」
「何時からでしょう!」
「手前に構ってる隙はねェンだよ!!」
「流石、速い。」
結果は4位…後少しで太宰に追いつかれる所だった。
『さあ続々とゴールインだ!順位等は後でまとめるからとりあえずお疲れ!!』
「予選通過は上位44名!残念ながら落ちちゃった人も安心しなさい!まだ見せ場は用意されてるわ!そして次からいよいよ本選よ!ここからは取材陣も白熱してくるよ!キバリなさい!さーて第二種目よ!!私はもう知ってるけど…何かしら!?言ってるそばから…コレよ!」
電光掲示板には表示されているのは『騎馬戦』
障害物競走の順位に応じて点(ポイント)が割り振られ、騎手と騎馬の総合計が組(チーム)の持ち点になる。その点数が書かれた
を奪い合うのだが制限時間いっぱい戦えるので騎馬が崩れても終了にはならない。という事は一度0点になってから身軽のまま狙いに行くのもありなのか。
「それじゃ、これより15分!チーム決めの交渉タイムスタートよ!」
組。誰と組もうか。