学校に着くと、国木田がいた。
「国木d「心配した」…」
「国木田。」
頭を撫でた。
「中原…厭、麗日中菜、お前を娶りたい。卒業する迄待つ。だから俺と結婚してはくれないだろうか」
「国木田…な、何言って…」
「駄目だよ。中也は私のモノだ。国木田君何かに渡さない。私が守るンだ」
「太宰…」
押し付けられた唇。それは酷く乱暴な接吻で、無理矢理なものだった。強引に絡められた舌も、引き寄せられる頭も腰も、薄く目を開ければ太宰の濁った瞳が見えた。
「ん、あ、ふぁっ…だ、ざい」
「中也、可愛い。国木田君に見られて興奮してるンだ。」
「ちが」
太宰は歪んでいた。
「くに、きだ…たす、け」
「太宰。」
太宰が軽く突き飛ばされた。
「何をするンだい??国木田君」
「中原は貴様のモノでも何でもない。中原自身が決めることだ」
「…其れなら、選ンでよ中也」
詰め寄る二人からやんわりと逃げると後は壁。所謂壁ドンというものをされる。
「俺は、どちらも選べねェ。正直、そう云う感情で二人を見たことが無ェ。寶、待っててくれ、答えが出るまで」
二人は薄く笑った。そして国木田は右手首に、太宰は左腕に接吻した。