愛しき人よ | ナノ

 
もっと、伝えたい事があった。
もっと、貴女の笑顔が見たかった。



「…名前…っ」



苦しい。喉を掻き毟ってしまいたい程に。
身体中が、酸素を欲している。



「貴女は一体…何処に居るのですか…?」



見上げた空は、憎らしい程に澄んでいる。
彼女が居なくなっても、世界は変わらずに周り続けるのだ。



ならば、こんな世界など壊れてしまえばいい



2011/12/10
2011/12/27 加筆