私には恋人が居る。同じ忍で上忍で、強くてかっこいい里の誇り。
そんな彼が私の前だけで見せる顔は…
『カカシ、起きて!』
「……ん、なまえ…?も少し、…寝よ?」
とても可愛い。
『だーめ。疲れてるのもわかるけど、起きな……きゃ!?』
カカシの身体を揺らす手をパシッと取られ、ベッドの中に引き込まれる。
『ちょ…カカシ!』
「今日はお互い任務ないんだから…こうやってくっ付いててもいいでしょ?」
トロンとした右目でそう言われたらもう何も言えない。私は素直に布団を被った。
「んー…やっぱりなまえが居ないと。物寂しかったんだよね」
『何勝手に抱き枕にしてるの。あ、ちょ、こら!どこ触って…!』
背中越しにまるで私を包むかのように抱き締めるカカシの腕は私のお腹に回っている。
「なまえ…いい匂い…」
『…カカシ変態くさいよ』
私の首筋に頭を乗せる。カカシの髪の毛が私の顔をさらりと擽った。
…こんなカカシ、きっと私しか知らないんだろうなぁ…
そう笑っていたら、お腹に回っていた腕がクルリと私を方向転換させる。
「……なーに笑ってんの」
ちょっと不機嫌なカカシと向かい合わせになった。
『んーとね…ただ、こんな可愛いカカシを見れるのはきっと私だけなんだろうなと思って』
えへ、と笑いながらカカシのサラサラな銀髪を撫でる。するとその手をソッと取られて、指同士がゆっくりと絡まった。
『カカシ?』
「……」
無言になるカカシに首を傾げる。すると感じる違和感に身体がビクッと反応した。
『…っ、カカ、シ?』
絡まり合う私の指に、カカシが唇を這わしているのが目に入る。
「……確かにこんなオレはなまえの前でしか見せらんないね。でも…可愛いは聞き捨てならないな」
好きな女に可愛いなんてさ、と言うカカシの目は男の目をしている。
それに見惚れていた私は目の前にカカシが迫っている事に気付かなかった。
『…っん』
触れるようなキスからどんどんと深くなっていく。
ちゅ…というリップ音の後、私は優しく抱き寄せられた。
「…オレ、自分でもびっくりするぐらいなまえに惚れてるから。…可愛いって言われても仕方ないね。ホント、こんなオレはなまえの前でしか見せらんないよ」
自嘲気味に笑うカカシの背中にゆっくりと腕を回した。
『カカシ…』
「ん?」
『私ね、カカシが大好き。可愛いカカシもかっこいいカカシも』
「……うん」
だからね、
『本当はすごく嬉しいの。みんなが知らないカカシを私だけが知ってるみたいで。……私もね、びっくりするぐらい、カカシが好きなんだよ?』
好き、と言葉にするのは恥ずかしい。
でも…カカシに届けばいいな。
「…なまえ」
『…ん?』
「……愛してる」
『…私、も』
今のカカシは一体どんな表情してるんだろう。
カカシの顔を見たらまた可愛いって言ってしまいそうだったから、私はそれを誤魔化してカカシの広い胸に顔を埋めたのだった。
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「…なまえ」
『うん?』
「好きだよ」
『ふふっ、私も好きだよ』
「ん…」
『今日は甘えん坊だね、カカシ』
可愛い、と言葉を繋いだら半ギレしたカカシに押し倒されたのはまた別の話…
昴さまへ捧げます!
カカシにベタベタに愛され……てましたでしょうか←
頭の中ではベタベタだった筈なのにいざ文にしてみると…orz
甘えん坊で可愛い?カカシになってしまいましたが、書き直し受付中ですので!
良かったら是非お持ち帰りください^^
改めて相互ありがとうございました!
これからもよろしくお願い致します!
2011/05/08
2012/03/27 加筆