Lover's Letter | ナノ




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テストを一週間後に控えた今日、日程が発表された。約五日間ですべての教科を受けるため、一日に受ける教科数は二つか三つだから楽。だけどどうやら先生たちは鬼畜だったらしい。



『何で理数科目揃えたの…!』

「見事に一緒じゃな。しかも一限と三限に持ってくるあたり相当鬼畜っとる」



苦笑いしつつ答えてくれた仁王くんとは親友になれそうだ。
今回のテストで一学期の成績が決まっちゃうからどうしても落とせないのをわかって組んだな先生たち。そうやって目の前にある紙を睨み付けていると、仁王くんが耳打ちしてきた。



「参謀に教えて貰ったらどうじゃ?あれでも一桁じゃしのう」

『……』



…蓮二くん、今だけわたしと頭取り替えてください。そう思ったのは口には出さないでおこう。にやにやしてる仁王くんのしっぽを引っ張ってやれば涙目で怒られた。ふんだ。



『蓮二くんだって忙しいだろうから、いいよ』



本当はうそだけれど。多分蓮二くんは、わたしが教えてって言ったら二つ返事で了承してくれるかもしれない。でも、昨日の事があって、蓮二くんと二人きりになるのが怖かった。



「…何か、あったんか?」



ああもう、ばか。そんな心配そうな顔しないでよ。

全部全部、ぶちまけたくなっちゃうじゃない。


 


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