Lover's Letter | ナノ




04



「大丈夫か、みょうじ」

『う、ううううん…』

「…で、だ」

『…?』

「とりあえず、これからよろしく頼む…とでも言っておこうか」

『…へ、』

「みょうじは俺に告白をし、俺はみょうじに告白した。…これは両想いという事だろう?」

『…は、はあ』

「ならば問題ないな。…ふむ、では送って行こう。もう暗い」

『え、えええ…!いいよ、一人で』

「彼氏に良い所を見させてもくれないのか?みょうじは」

『…………お、お願いします』





そんなこんなで、わたしと柳くんは付き合うことになりましたとさ。



「…ばか」

『う、うるさいよ仁王くん!』



とりあえず昨日あった事を一通り話すと、仁王くんはぺしぺしとわたしの頭を叩いてきた。…地味に痛い。



「…にしてもまさか参謀がなまえをのう」

『びっくりだよね…接点なんてなかったのに』

「そうとも限らんぜよ」

『え?』



ポリ、とポッキーをかじるわたしを仁王くんは意味深な笑みで見つめてくる。何が?と聞くと、仁王くんは曖昧に返事をした。



「ま、なるようになるってことじゃなか」

『ならないから相談してるのに…!』



なんて薄情ものなんだ!



「なら、早く誤解を解きんしゃい。俺には参謀が何を考えとるんかわからんし。…ただ、なまえにいっこだけアドバイスしちゃる」

『アドバイス…?』

「よーく聞きんしゃい。…男はオオカミぜよ。ボーッとしてたらあっという間にペロリ、じゃ」

『………』



ねえ、幸村くん。わたしは今あなたととてもお友達になりたいです。わたしと一緒にこの男の顔を殴り合いませんか。


 


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