愛玩ベイビー | ナノ

※技局の鬼とメイド服檜佐木ver.



「…ねえ、修兵。これなに?」


きょと、と目を丸くさせたなまえが手に持つものに「あ、」と言葉が出た。


「この前の現世派遣の時に土産で買ってきたんだよ。なまえに渡すの忘れてた」
「現世土産って…このフリフリを?」
「可愛いだろ。メイド服って言うんだ」
「めいど…」


ふぅん、と物珍しくフリルを捲ったりふわふわの袖を恐る恐る触るなまえ。…可愛い、可愛いすぎる。


「そんなに気になるなら着てみたらいいんじゃねえ?」


と言うか着て欲しい。…なんていう本心は心の縁に留めておく。
「ほんと?」と、途端に綻んだ頬に罪悪感を感じたのは下心があったからだと言っておこう。


「わぁ…可愛いっ!」


鏡の前でくるくると回るなまえに俺は密かにガッツポーズ。…グッジョブ、メイド服。


「なまえなまえ、これも履いてみろよ」


手に持っていた黒のニーハイを手渡すと、どうやらなまえもノってきたらしく笑顔で頷いた。


「うわー…なんか恥ずかしい」


そう言って頬を染めるなまえの足にはさっき渡したニーハイが。白い足に映える黒(白にしなくて良かった!)と、スカートとの間に生まれた絶対領域。…俺、生きてて良かった。マジで。


「…めちゃくちゃ可愛い」
「や、やだ修兵。そんなに見ないで…」


ぽ、と顔を真っ赤に染めてフイとそっぽを向くなまえの可愛さといったらなんとも言えない。
ああちくしょう我慢できねえよ。


「な、なあなまえ。一回でいいから…ご主人様って言ってくんねえか?」
「…え?」


…あ、引かれた。
ひくりと引き攣った口元にサァア…と背筋が凍る。
…やばい、やばいぞ修兵。一時のテンションに身を任せた結果を忘れた訳じゃないだろ!


「あ、あの、なまえ…」
「………ま」
「…え?」

「…ご、しゅじん…さま…?」
「…………」


…う、うおおおお!?今なんて、え?ご主人様って…マジか、マジか…!…俺、今なら死ねる。


「って、えへへ…冗だ…ん」
「なまえ」
「…?しゅう…えっ!?」


ぷつりと切れた俺の理性。本能のままになまえの腕を取ってベッドへ押し倒すと、視界いっぱいになまえの姿。白いシーツの上に散らばる髪を取って口づければ、なまえは擽ったそうに身を捩った。


「ん…修兵、?」
「…なまえが可愛すぎて興奮しちまったんだよ」
「……えっち」
「…しょうがねえだろ」


お前が可愛すぎるのが悪いんだ。
そんな事を言いながら、頬に手を滑らせて赤く熟れた唇に口づける。
そう言えば阿近さんはどうしているんだろうかと、もう一着のメイド服の行方を想像しながら俺は小さく笑った。



変態副隊長生態



2012/02/22
2013/02/07 加筆
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