beniiro tear | ナノ


▼ Rudbeckia / ルドベキア : 正しい選択 1/2 ☆



気がつけば彼女の部屋に押し入って、玄関で彼女の唇を奪っていた。逃さぬようにと腕を掴み壁に押し付けた彼女の唇を味わうように啄むと、湿っぽい吐息を漏らした。口内を舌で犯して、合わせた唇をゆっくり離すと、濡れた瞳が俺を捉えた。


「寝室、どっち」


…まだ間に合う、今ならまだ。アルコールで不能になった思考が僅かに俺に警告をする。寝室を指差すなまえの手を乱暴に掴むと、靴を脱ぎ捨て部屋へと進んだ。室内からは彼女から香っていた花のような甘い匂いを強く感じて、どんどん冷静さを欠いていく。
寝室に入り、畳まれた布団の上になまえを押し倒すと、また彼女の唇に吸いついた。


「…ちょ、万事屋さ…布団っ…」


うっせェ、と小さく呟いて俺から顔を背ける彼女の顎を掴み、見下ろした。何か怯えるような、悲しむような、何とも形容しがたい顔で俺を見上げる彼女に、俺の中の良心の欠片が悲鳴をあげる。それを振り払うように、眉を顰めた。


「今更、酔っ払ってた、なんて言い訳通用しねェからな。あとで文句言うなよ」


なまえの何かいいかけた口を塞ぎ、はだけた裾に手を伸ばすと、彼女は大袈裟に身体を揺らした。その反応に思わず顔が綻んでしまう。凛とした花が俺の一挙一動に揺れ動く様にたまらない背徳感が俺を襲った。丁寧に口内を舐め上げ、離した唇から銀の糸が垂れる。小さく呼吸をする彼女の昂揚した顔に、思わず身震いをした。


「…なんつー顔してんだ」


思わずそんな言葉が口から漏れた。はだけた襟元から覗く白い素肌に手を伸ばすと、また艶めいた吐息が聞こえる。荒くなる息に堪えられず、ピンとそそり立つ頂きを口に含むと、彼女は一層高い声を上げた。そしてすぐに痙攣するように背中を反らす彼女に俺は思わず苦笑いをした。


「お前、感度よすぎねェ?」


両方の膨らみを揉みしだきながら、彼女の素肌を堪能するように、じっくりと頂きを舐め上げる。その度に、嬌声を上げるなまえがたまらなく愛おしい。脳内の隅っこにいる冷静な俺が、やめろ、やめろと何度も叫んでいる気がした。今更、もう、取り返しなんてつかないこと、…わかっているのに。


「あ、ダメ、…あっ、ダメッ…んぁぁあっ」


半ば絶叫に似た声を上げて達した彼女に、俺は緩む口元を隠すようにピクピクと痙攣する足を持ち上げた。恥ずかしそうに顔を覆うなまえを見ても、もはや自身の欲求を止めることはできなかった。


「濡れてんの?」

「…言わないでくださ…っ」

「濡れてんのかって、聞いてんだけど」


そんな愚問を彼女に投げつけ、反応を楽しむ。ふるふると首を振るなまえに「あっそぉ」と呟いて、下着の脇から茂みへ指を滑らせた。はしたない蜜が俺の指に絡みついたところで、俺は思わず微笑んでしまった。


「随分、見え見えの嘘つくんだな」


小刻みに震え出す彼女の両膝を担いで、下着を引き剥がす。露わになったそこは、月明かりに照らされてぬらぬらといやらしく輝いて見える。優しく何度か撫でて彼女の顔を覗き込んだ。
やめろと止める俺の良心と、もっと彼女の乱れる姿が見たいと湧き上がる俺の欲望とが何度もぶつかり葛藤をする。濡れそぼったそこに指を突き入れ、泳がすように指を動かし壁を刺激した。ぷっくりと腫れた蕾を親指で押すと、彼女はあからさまな嬌声を上げる。


「あっ、やぁっ…嫌、それ、やだぁ…」

「嫌?…いいの間違いだろ?こんなに感じてるくせによ」


どこまでも素直じゃない彼女にふっと笑ってみせる。ガクガクと腰が揺れ出したところで、俺の欲望は最高潮に達した。反応がいい中の一点を撫で続け、主張を続ける腫れた蕾に吸い付くと、彼女は一際大きな声を上げて、痙攣をした。


「…や、ぁ、ああぁぁあッ!!!!」


放心したように脱力をした彼女から離れ、その顔を見下ろした。
…もう、後戻りできねェのか。
諦めたように、わずかに残った良心が消えてなくなった。





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