▼ 2/3 ☆
ねっとりと口内を這うなまえの舌から感じるアルコールの味を舐めとるようにその舌を追い回して自身の舌を絡めると、小さく漏れるなまえの湿っぽい吐息。後頭部に伸ばした手で髪を束ねている紐を解けば、ぱさりと音を立てて俺の顔になまえの髪の毛が降りかかる。アルコールの匂いにのって僅かなシャンプーの香りが鼻に届いて少しだけ胸が高鳴る。
「…っ、ん…」
もう片手で帯を解いて脇に投げれば、露わになるなまえの素肌に手を這わした。俺に覆い被さったままの彼女は指が滑るたびに大袈裟に腰を動かして、小さく声を漏らす。ゆっくりと離れた口元から繋がる唾液がいやらしく光った。
「…銀時…、っあ、…」
「酔い冷めてから文句言ったって知らねーからな、お前が煽ったんだからな」
「言わな…っ!」
下着の上から膨らみをわしっと掴めば、熱い吐息とともに眉を顰めるなまえに俺はふと良からぬことを思いつく。普段であれば「オイやめろ」と怒られるところだが、今宵のなまえは自我を崩壊するほどに酔い潰れている。なまえの腰を掴んで俺の上から降ろし今度は俺がなまえに覆い被さる形になれば、すぐに胸元に顔を埋めた。
「…あっ、…ふ、あぁ…」
両手でそれぞれの膨らみの形を変えながら、鎖骨あたりに唇を合わせて音を立てて吸い付けば、そこには真っ赤な痕が残された。こんなもんつけて何になるって聞かれりゃそれまでだが、男っつーのはどうにも支配欲やら独占欲やらに従順な生き物なんだよなァ。あちこちに同じような赤い痕を作れば、くすぐったそうになまえが笑う。
「あーあ、お前絶対怒んだろーなァ」
「なぁに、…?」
「…だからァ、そのツラやめろって、マジヤバいって…」
「ねぇ、しないの、銀時…」
…ホント何なの、こいつ。濡れた瞳で俺を見上げるなまえに俺の自我も崩壊一歩手前だ。言われるままに下着をずらして膨らみの頂にしゃぶりつけば、普段よりも高い声を上げて俺の髪の毛をぎゅっと掴んだ。空いた手でもう片方の頂を少し強めに摘めば大袈裟に揺れる身体に思わず口元が緩んでしまう。
「…あ、あっ!い、あぁ……っ」
「そんなんじゃコレだけでイッちまうんじゃねーの」
「…やっ、あ…あぁっ!…銀時、やぁあ…」
髪を掴む手に力が入ったところを見ると、本当に限界が近いらしい。酔うと感度がよくなるみてーだが、普段から反応がいいこいつはもうめちゃくちゃになってんだろーな。チラッと表情を伺えば、真っ赤に染めた顔で嫌々と首を振りながら快感に身を委ねている。歯を立てて固定した頂を舌で執拗に撫でれば、一際高い声を上げてビクビクと身体を揺らすところを見れば軽く達したんだろう。なまえはボロボロと涙を流しながら荒い呼吸を繰り返した。
「んーとにイッちまったの、コレだけで?」
「…あ、いや、ぎん、ごめ…なさ…っ」
「謝ったとこで許さねーけどな」
涙を溢すなまえを見下ろしながら意地悪く笑って見せると、カタカタと肩を震わせながらぎゅっと目を閉じた。いくら情事中とはいえあまりに弱腰のなまえに自然と笑みがこぼれる。本当は普段の気の強さがあるからこそ楽しめるわけだが、たまにはこんなに甘ったれたなまえも悪くない。今日という日はとことんいじめ倒してやりてェ。両膝を抱えて下着を剥ぎ取り、秘部に顔を埋めれば期待を孕んだ嬌声が耳に届く。
「…ふ、あ、っ!やだぁ、こんな格好、いやぁ…」
「今更カマトトぶってんじゃねーよ、ドスケベ女」
「い、ぁあっ…!」
俗にいうマングリ返しという形で膝を抱え込めば、目の前にはなまえの真っ赤な顔。いやらしく舌を出して見せつけるようにそこを舐めれば、なまえは羞恥に身体を震わせている。舌で蕾を突いてわざとらしく水音を立てれば涙をこぼしながら口元からはだらしなく唾液が垂れている。
「何、そんなにこのカッコ感じんの?」
「ひぁ、あぁあっ…やぁ…っ!やだぁあっ……!」
「何で俺が舐めてんの見て興奮してんの、どーいうことなのそれ」
「ん、あっ…は、あぁ、っ…!」
舌を休めずに蜜が溢れ出すそこに二本の指を埋めれば簡単に根本まで飲み込んでしまうほどそこはぐしゃぐしゃに乱れている。くいっと指を曲げて内壁を擦っただけでまた大きく揺れながら派手に達したなまえに、俺はいよいよ呆れ顔を向けた。もちろん中を擦る指を止めることなく。
「お前、感じすぎ」
「…ああぁあっ!!も、だめぇ!いや、あぁっ…!あっ!…いやぁあっ!」
「またイクの?…ったく好きだねェ、ホント」
「あ、あっ!待っ、…ぃあっ…銀時、だめ、待って……っ!」
自分が施す愛撫のせいでなまえはこんなにも狂っているというのにさも他人事のように笑って見せれば、なまえは首を振りながら必死に何かを訴えかける。わかってんだけど、もっと見てーの。なまえが乱れる姿を、快楽に溺れる姿を。飽きるまで見てーんだよ。ぐしゃぐしゃと音を立てながら中を擦りながら親指で蕾を押し潰せば、なまえは案の定声にならない声を上げて勢いよく潮を吹いた。満足した俺が指を引き抜くと、ガタガタと震えながら恥ずかしそうに顔を両手で覆っている。
「なァ、なまえ、何漏らしてんの」
「いや、…っ、あ…っ」
「そんなに気持ちかったの」
「……っ、ん…」
涙と汗と唾液でぐちゃぐちゃになったなまえの顔をキスを落としうつ伏せにさせて、いそいそと着流しとインナーや下着を脱ぎ捨てなまえに覆いかぶさった。
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