「先生おはよー!」
「元気に保健室入ってこないの!」
「はーい」
次の日ゼリーを抱えて保健室へと元気に登校する。
今は1時間目が始まって少し経ったところだ。
昨日冷蔵庫を開けた時に食料のなさにびっくりしたから今日は学校帰りに買い物をして帰らなきゃ。
あー、お酒も切れてたから東京の方に行かなきゃ…。
\ お酒は20歳になってから!!! /
私は今は中学生をしているが、元々は20歳だ。
体も何もかもそのまま来ているから、何ともない。
メタ発言とやらだが「フィクションですから!」だ。
服さえ以前の世界と同じような服を着たり、スーツを着ると普通に買えるからガバガバだ。さすがフィクション。
「あ、せんせーい!今日はゼリー作ってきたからお昼ご飯のあとに食べましょ!冷蔵庫に入れますね」
「今日はゼリーなのね、ありがとう」
先生の返事を待たずに勝手に給湯室の冷蔵庫に友人3人の分と私と先生、幸村、丸井あと何かあったときのための予備3つの合計10個を入れる。
今日はさくらんぼのゼリー。
サイダーを使っているので外から見たら炭酸の泡がものすごく涼しげ。
今日は友人がくるまで英語の勉強をしていようかな。
▽▲▽
1時間目が終わったあとの休み時間は仲良しグループの友人3人がゼリーを取りに来て、2時間目と3時間目の間の休み時間なう。
丸井が1時間目の休み時間に来るかなと思っていたけど、幸村と一緒に来てねと言っていたからきっとこの時間か昼休みだろう。
廊下を走る音がこちらに近づいてくる。
廊下は走っちゃいけませんって小学校の頃に習わなかっ「みょうじー!!」
扉を元気に開けて大声で私の名前を呼んで、最後までモノローグを言わせてくれないのは丸井ブン太だった。
お菓子のことになると本当に周りが見えなくなっちゃうんだな…。
「丸井くん、保健室だから静かに入ってきて?」
「あ、すんません…」
保健室の先生に怒られてしょぼんとなる彼の後ろから幸村と仁王と柳がひょこっと顔を出した。
おお、可愛いじゃないか。
「みょうじさんごめんね。」
「ううん、私は大丈夫。ちょっと待っててねー」
保健室で休んでる人はいないので中に入ってもらって、ゼリーを取りに行く。
先生もニコニコと笑っていて私に訪ねてくる人が増えたのが嬉しいみたいだ。
約1名はもの乞いですけどね。
「はい、今日はさくらんぼのゼリーだよ」
「おおお!すっげぇうまそう!」
「すごいね…」
「炭酸水とゼラチンとさくらんぼがあったら出来るから簡単だよ。食べ終わった容器はゴミ箱にちゃんと捨ててね!ポイ捨て禁止ね」
「おっけい!!」
「あ、あと仁王くんと柳くんもどうぞ。余分に作ったから」
2人にゼリーを差し出すと、もらえると一切思っていなかったのか少し目を開いた仁王と何か言いたそうな表情の柳。柳の開眼見れると思ったけどダメだったか。