仁王たちにバレて、2〜3日が経って携帯を見ると公衆電話から鬼電が来ている。
確実に幸村だ。
あの事件の日以来、テニス部の誰とも連絡も取ってないし、病院に顔を出していなかったのが原因だろう。
あと、赤也からも来てる。
無視してご飯を食べよう、今日のお昼は東京の方へでも出かけようかな。久しぶりに服も買いたいし。
なんて思って最寄駅に足を踏み入れた途端、久しぶりに聞く声に呼び止められた。
「みょうじ先輩じゃないっすか!」
「桃くん!青学の皆さんもお久しぶりです…」
「久しぶりだね、元気だった?」
「元気だよ」
「柳からみょうじは最近学校に来ていないと聞いているが?」
「そうか、幼馴染だっけ?侮れないな。元気だけど精神的には元気じゃないから学校には行ってないの。みんなはこれから練習試合?」
「ああ、」
「そっか、頑張れ。じゃあまたね」
久しぶりに桃城の元気そうな顔を見て元気が出た。不二は相変わらず美しかったけど。
青学のみんなとひらひらと手を振って別れる。
そうか今日は休日だったのか。
部屋の中にこもりっきりだと曜日感覚が一切なくなってしまうから怖い。
休日とあれば電車も満員で、一苦労。
休日の東京は人が多いから苦手だ。
無事に目的の駅にたどり着いた私はお目当のカフェに入る。
先日テレビ番組で紹介されていたお店で、お昼時よりすこし早めに並んだからか比較的並ばずに入ることができた。
ここのパンケーキが美味しいらしい。
丸井は来たのだろうか、なんて思ったりもする。ジャッカルあたりが引きずられてきてそうだな、なんて。
たじたじのジャッカルを思い出すと思わず笑いがこみ上げる。
………縁を切ったのは私の方だというのに。
やめようやめよう、今日もヤケ酒だ。
最近アルコール摂取量が多い気がするから気をつけなきゃ。でも、昨日一昨日は休肝日だったから許してほしい。
明日からはしばらく休肝日にしますから。
服を買いに行ってからスーパーに寄って帰ろう。