今日のお昼は仲良しグループ…まあ各校に分かれて食べているみたいだ。

私たちマネージャーの机の隣の机には青学の人たちが座っていて、目の前の莉子ちゃんが隣になっているので沢山話している。

莉子ちゃんの前に座っている私の隣にも青学の人たちがいるのだけど、何しろ不二だ。

不二は何考えているかわからないから少し苦手だ。
乾にも正確なデータを取らせないというし。
乾にデータを取られたほうがマシだと思うくらいには苦手。
あ、でも観月にデータを取らせて、実は得意なコースでしたっていうあのルドルフ戦の不二は好きだ。

沙羅ちゃんは跡部に呼ばれて氷帝の机に移動してしまった。
イチャラブごちそうさまです。
中2でここまでとは将来が不安というか楽しみというか。

「みょうじさんだよね?」

「あ、うん。えっ……と」

「不二周助だよ、よろしく」

「不二くんね…覚えた。よろしく」

不二のカレーは私が食べていたものに比べて真っ赤。
そういやこの人わさび寿司とか食べるくらい辛いものが得意だったっけ…。
甘いものが大好きな私からすると、不二の味覚には疑問しかない。
あと、乾汁も普通に飲んじゃうのはさすがにびっくりだし引いた。

「不二くんは辛いものが好きなの?」

「うーん、まあまあかな。みょうじさんは?」

「私は甘党だから辛いのはめっきりだめ」

「そういや!なまえちゃんおかし作り得意って言ってたよね?」

「得意というか趣味というか……?どうしたの突然…」

何かを思い出したかのように前のめりになって話しかけてくる莉子ちゃんにびっくりしつつも冷静に対応する。出来てるかは問わない。

「あとで相談したいことあるの!料理できるなら心強いな〜!」

「そんな上手じゃないから期待しないでね」

「なまえの菓子はうまいで〜」

「蔵?!」

おかわりなのか食べ終わったのかまあそこは置いといて空のお皿を持って席の近くを通っていたらしい蔵がちゃちゃを入れてくる。

「毎日なんかは作って学校行っとるんとちゃうかった?」

「毎日じゃないけど…」

「すごいね!何作ったりするの?」

「最近はパウンドケーキかな…夏とかはゼリーよく作ってたかな」

「毎年おれらテニス部にバレンタイン作ってくれるしな」

「毎年?!大阪と神奈川だよね?」

「私半分不登校人間だから13日に蔵の家お邪魔して勝手に作って蔵に渡してるの」

「料理できるのほんと凄いなぁ」

「何もしてないより楽しいからね、大阪もおかげで行き慣れちゃったよ」

料理を褒められるのはとっても嬉しくて仕方ない。
時間さえあればレモンの蜂蜜漬けなど作って差し入れをしてみたいんだけど。
夜の自由時間に厨房を使えるように跡部に頼んでみよう。