「「「いただきまーす」」」

初日だということもあって練習はそこそこにお互いの自己紹介などの時間が多めのスケジュールだった。

そしてさすが跡部様だ、晩御飯も専属のシェフ作ってくれてバイキング形式。
座席は親睦を深めるためにシャッフルして座る。

蔵と小春ちゃんと同じ席になれて、テーブルには立海から幸村、氷帝から宍戸と岳人、青学から桃城と大石が座っている。

ユウジは小春ちゃんと同じ席になれなくていじけていたがどんまいとしか言いようがない。

「あ、これピーマン入ってる…蔵が食べて」

「なまえちゃんピーマン苦手なん?」

「苦いじゃん?だから」

「なまえは昔からピーマン嫌いやからな」

「うるさいなぁ…」

他校でしかも初めましてのはずなのに、名前で呼んでいる私たちを不思議に思ったのか幸村が誰もが思っていたであろう疑問を投げかける。

「白石くんとみょうじさんは親しいの?」

「親しいっていうか…血縁者?」

「せやな、俺ら従兄弟やねん」

似てないとでも言いたそうな顔してる宍戸をとりあえず誰か殴ってください。

「大阪と埼玉だからなかなか蔵とは会えないけどね」

「一人暮らし始めた時は毎日のように電話かかってきよったけど最近はめっきりで、俺さみしいわぁ」

「あら、そうなの?もしかしてなまえちゃん彼氏でもできたん?」

「なんで彼氏って方向にいくの?友達できた?って聞いてよ」

蔵との電話の時間が減ったのはその分幸村と電話をしているのだ。その原因が目の前にいる状況でその話は恥ずかしすぎるので、話題を変える。

「それより!みんなは何年生?」

知らないのは私だけだと彼らは思っているだろうということを利用する。

「桃城以外は2年生かな」

「じゃあ桃城くんは1年生?」

「うっす。あ、桃って呼んでください先輩!そっちの方が楽っすよね」

「確かにちょっと堅苦しいよね。わかった、桃ね!」

大石が桃城…桃に関して教えてくれる。さすが青学の母と言われるだけある。
それから宍戸や岳人の事も聞いて充実した夕食を過ごすことができた。

そういや、荷物を置きに行った女子部屋は3人部屋とはいえ広すぎた。
青学のマネージャーとしてきている人も少しびっくりしていた。
彼女は女子テニス部のマネージャーだから臨時で男子のマネージャーをしていると言っていた。