結果的に私たちのクラスは3位だった。マンモス校の立海の中では大健闘だ。
午後の部ではテニス部おろかたくさんの運動部たちが救護テントに来て私の居場所がなくなった。
みんな張り切りすぎなんだよほんと。
でもほとんどが、かすり傷だとかの軽傷で良かった。
みんなはこの1日で余計に焼けた気がするが、ずっとテントにいた私の白さが異常なだけか。
片付けも終わって制服に着替えた生徒たちが続々と帰っていくなか、保健室から出た私はなぜかテニス部に囲まれていた。
「えっと、何か?」
「ちょっと時間あるかな?」
「あるけど……」
返事したが早い「ついてきて」と囲まれて歩いていく。
なんだなんだこの雰囲気は。
私を囲んできたのはレギュラー陣から赤也を引いたメンバーである。
連れてこられた先はついこないだも来たように思える部室だった。
「あの………」
とりあえず目の前の真田の顔が怖いから私から見えない位置に移動してもらいたいんだけど。
「単刀直入に言うね、マネージャーをやってくれない?」
「はい??」
「とは言ってもずっとじゃないんだ。10月に1週間ほど使って東京で合宿があるんだ。それで、マネージャーを各校1人連れて行くことになってね。俺ら立海にはマネージャーはいないから代役を立てることになったんだけど」
「それで私…?」
「みょうじは部員が世話になっていて信頼も厚いと聞いている。」
「お菓子あげてるだけなんだけど…?」
「いや、あの赤也が懐いてるくらいだから相当だろう」
「切原くんに懐かれた覚えは一切ございませんけど。」
「この前パウンドケーキを赤也にあげたじゃろ?それ以来おまんのことを教えろ教えろうるさいんじゃ」
「なるほど…じゃあまた作ってくるねって伝えてね」
「で、合宿の参加校はこれなんだ」
そう言って渡された紙には頭を抱えたくなるくらいのテニプリ主要校の名前が並んでいた。
青学、氷帝、四天宝寺、そして立海。
なんだもうすごすぎかよ。
「学校も公欠になるし出席日数は気にしなくていいんだ。どうかな?」
「出席日数はいまさら気にしなくてもいいんだけど…私でいいの?」
「みょうじさんがいいんだ」
そう言って幸村に微笑まれたら、誰が断れるだろう。
断れる雰囲気なんかじゃない。つらい。
とりあえずまだ真田の顔が怖いので私の視界に入らないでください!