「だーかーらー!!なんで休憩時間のたびに絡んでくるの暑い!暑苦しい!タオルとドリンクはちゃんと渡したんだから、他のメンバーのところに行きなよ…私これから洗濯なんだから…」


「お、じゃあ俺もついていく〜」

「黒尾は選手なんだから、私たちマネージャーに雑用は任せてください。とりあえず休憩は休憩してて。ほら、夜久くん連れてって!」

休憩時間のたびに、教室での絡みを再現するかのように絡んでくる黒尾をひっぺがし、保護者である夜久くんに押し付ける。

夜久くんには、毎回毎回申し訳ないと思ってる。
そして、とうとうこの合宿チームにも"コントが始まったぞー"と言われるようになってしまった。
主に、梟谷の木兎に。だ。

おかげで烏野のみんなにさえ注目されるし、音駒は音駒で山本くん以外は私たちのこと放置し始めるしでツライ。

山本くんは毎回毎回新鮮な反応を見せてくれるから少しだけ面白いし、烏野の坊主くんと前髪色違いくん(2人とも名前は知らない)も毎回面白い反応をしてくれているのは視界の隅に入っている。

黒尾鉄朗は何処にいても黒尾鉄朗でした。

「…ふぅ、これで終わり…!」

洗濯機を回し、その間に先ほど洗っていたタオルを干すところまで終えた。
体育館では再び休憩時間になっていた。
熱中症が怖い季節だから休憩と水分はこまめに取ってもらいたい。

烏野は1年生が2人補習で遅れてくるらしい。中間テストで赤点を取ってしまったらしい。
黒尾が「澤村から聞いた」と言っていた。

大人数での合宿となるとタオルがものすごく消費される…。
ドリンクももうそろそろなくなるだろうし作りに行かなきゃ。

全国の運動のマネージャーはこんなに大変なのか。
お疲れ様です本当に。

ドリンクを作りに戻らなきゃ。
ドリンク作り終わったあとは今回してる洗濯機のタオルたちを干す為にここに戻ってこなきゃ。

「………っ、あっぶね」

体育館の方へ歩こうと思った瞬間ふらついた。
足元を見ると石が転がっていたので、多分これに引っかかったのだろう。

運動を避けてるせいもあるけど、運動不足かなぁ。
運動不足だと何もないところで躓くって聞いたことがある。

▽▲▽

「ドリンクもうないよねー!?」

「おう」

「おっけー、じゃあ作ってくる。潔子ちゃーん!烏野はまだあるー?」

「大丈夫よ。さっき作ったの」

「おっけ!」

生川や梟谷にも確認してドリンクを作りに行く。

「じゃあ、皆熱中症とか気をつけてね」

「みょうじもなー!」

「私は一応丈夫だからね」

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