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現在、絶賛夏休み中。
"受験生"とい名のもと私たちは勉強をしている。学校側も"受験生だから自分にあった勉強をするように"ということで課題は去年までに比べたら少なめだが、多い!!

「ほらそこ!手止まってる!」

「「へーい」」

「あのねぇ!なかなかない部活の休みなんだから課題すすめなきゃだめでしょ?!春高いくんでしょ!!勉強してる時間なんてこんな時しかないんだから手動かす!!」

そして私はなぜか青葉城西高校男子バレー部の勉強会に巻き込まれている。
お母さんに"お隣の花巻さん家にスイカ持って行ってちょうだい”と言われてしまったのが運のつき。
あれよあれよと、花巻家の貴大くんのお部屋に連れ込まれてしまったのだ。

「花巻〜ここ違うよ」

「え、マジで?」

「マジでマジで。ほら」

「マジじゃん〜!ちょっとなまえの見せて」

「はいよ」

私の隣で数学を解いていた花巻に声をかけると及川に変な質問をぶつけられた。

「なまえちゃんはさ、マッキーと付き合ってないって本当?」

「は?」

「あ、それ俺も気になってた〜」

及川に加担してくる松川。
口より手を動かせ手を!!!
お前ら二人が一番進んでないだろ!!

「いや、え?今それ関係ある??」

「ないけど、及川さん気になって勉強できませーん」

「ご想像におまかせします。手を動かしてください。」

及川がうざい!!岩泉に助けを求めようとしてみても、勉強に集中してしまっているためこっちの話は聞いてないみたいだ。
いいことなんだけど、ちょっとはこっちを助けてくださいよ……

「及川たちの集中力も切れてきたみたいだし、休憩にする?おばさん出かけてて台所借りるの気が引けるけど、借りるよ〜」

何度も花巻家の台所に立ったことがあるので食器などの位置は把握済みだ。

「じゃあ、俺も行く〜」

「え、いいって。食器とかどこにあるかわかってるし」

「まあまあ!じゃあ、お前ら勉強しとけよ」

そういって私の背中を押して部屋をでる花巻。

「なんで及川に聞かれたとき”付き合ってる”って答えなかったの?」

「だって」

「まあいいけど。あと、花巻呼びやめようぜって言ったじゃん」

「無!理!はいスイカ切れたから持ってって」

「ちぇーっ」

「ちぇーじゃないから。スイカ切ってる間もずっと抱き付いてたくせに」

「だってなかなかイチャイチャできないじゃん?」

「私は、部活で頑張ってる貴大も好きだよ」

私の中の最大のデレ発言をしてから部屋に戻ろうとしたところを捕まえられて、ちゅっとほっぺにキスを落とされた。

「唇はみんなが帰ってからな」

「は?!ちょ!貴大!!!!」

私以上の爆弾を落として貴広は部屋へと戻って行ってしまった。
ほっぺに熱を残して。