チャーハンとスープとサラダと唐揚げの材料をコーチたちから預かった財布から出して、マネージャーからの差し入れとして、私たちの財布からお金を出してアイスを買うことにした。

この暑さで溶けるから、早く帰って早く帰ってもらわなきゃ、と思っていたところ、お店の人に「クーラーボックスお貸ししますよ、合宿ですか?お疲れ様です」というご好意に甘えて、保冷剤とかがたくさん入ったクーラーボックスをお借りすることにした。

ちょっと重いけど、3人で回し持ちをして学校へとたどり着くことが出来て、アイスを食べながらの休憩タイムに入った。


「うんめ〜!」

「ひと汗かいたあとのアイスはおいしいな」

「アイスを食べる姿まで美しいなんてさすがです潔子さん!」

「田中とノヤは元気だなぁ…」

「旭さん、髪長くて暑くないですか?」

「結んでるからそこまで暑くないよ、みょうじさんはショートにしてすごく楽そうだね」


「髪乾かすの楽なのが一番いいですよ〜」


「おーーい!森然のOBさんから!花火たくさんもらったぞー!!」


「「「「おお!!」」」」


アイスを必死に食べていたみんなが、"花火"という文字を聞いただけで、少しだけまた元気が出た気がする。

「自由時間の時にでも有志でやれってよ。火の扱いだけには気をつけてくれってさ」


沢山の花火を抱えてやってくる主将組。
鉄朗さんは確実に参加して、研磨はしないだろうなぁ。日向くんあたりが引っ張ってきそうだなぁ


「よし、じゃあみんなアイス食ったな!試合やるぞー」


「「「「「「うっす!」」」」」」





お昼ごはんの時間になり、一生懸命作った料理を食堂に並べる。
森然の食堂のおばちゃんたちも、バレー部の合宿でたくさん人が来るから。とお休みにも関わらず、出てきてくださって一緒に作ってくださった。
予定してたメニューよりも数種類多めに作ることができた。
合宿中のご飯を全て手伝っていただけるらしく、ありがたい。


「うっひょー!飯だ飯!」

「木兎さんもう少し静かにしてください」

「数試合したとは思えないな」


「月島山口ちゃんと食えよ!」

「………」

ぞろぞろと食堂に入ってくる選手たち。
たくさんバレーをしたというのに、元気な人たちばかりで、びっくりする。


「一応、バイキング方式なので自由にとってください」


私のこの言葉を聞くが早い。
お皿を持って、各々好きなだけ取って、席についていった。

高校生は本当によく食べるなぁ。
私もきちんと食べて負けないようにしなきゃな!