▽水泳/松岡凛

「はーい凛くんお口を開けてくださーい」
「………」
「……はーい凛くんお口を…」
「何やってんだお前」
「……何って……凛の咥内…っていうか歯チェック?」
「……なんで」
「………はーい凛くんお口」
「な ん でって聞いてんだろーが理由を言え理由を!」
「いひゃいひょひん、ほっへはふへははひひぇー(痛いよ凛、頬っぺた抓らないでー)」
「んで理由は?」
「……………いの」
「ああ?聞こえねー」
「だから!凛の歯が見たいの!」
「………はあ?」
「はい。だからお口を」
「待て待て待て待て意味が分からねぇ」
「はあ?それ以上もそれ以下もないんですけど」
「全く意味が分かんねーけどそれが人にモノを頼む態度なのか」
「いやマジすいませんした」
「……ったく…俺の歯なんか見てどうすんだ?……ほら。あ」
「……おお!」
「………」
「おおー!」
「………」
「ちょ、ちょっと触ってみても」
「よくねーよ」
「あううっ」
「なんだこれ。何してんだこれ。全く意味が分かんねー」
「いやーやっぱ凛の歯はギザギザだねー。噛まれたら痛そう」
「……はあ?」
「何て言うか、凛とちゅーして歯がぶつかっちゃったりしたらこっちの歯が削れそうだね」
「いやまずそんな下手くそなキスしねぇよ。そもそも歯が削れてたまるか」
「!?」
「何驚いてんだ」
「だ、だって…」
「……だっても何もねーよ。つーか」
「はぇ、?」
「人の歯見たってことはお前のも見せてくれんだろ?」
「………なんで」
「なんで?オレは理由を聞かずに見せてやったけど?」
「わ、わたし用事が…」
「逃がさねーよ」
「っ〜〜!!」

(そのあとやり返しのごとくマジマジと見られました)
20150630


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -