▽黒子/高尾

「卒業だね〜」
「だな」
「早かったね〜」
「だな」
「結局和成とは小学生の頃からずっーと一緒だったね〜」
「だな」
「ちょっと!!さっきからちゃんと人の話聞いてる!?」
「聞いてるし!」
「ならそんな適当に聞こえる相槌打たない!」
「へーいへい。仰せのままに」
「…ったく、和成は時々よく分からない」
「それはお前もな」
「わたしは比較的分かりやすかったと思うけど」
「どこが!!」
「、……ふ、」
「っ、あははは!」
「何わたしら最後の最後までケンカっぽいことしてんだろうね」
「だな!」
「……」
「……」
「…ねえ和成」
「……ん?」
「あの、ね、」
「ん」
「結局、こんな、最後になるまで言えなかったけど、さ」
「…ん」
「わたし、馬鹿なあんたが好きだったよ」
「!」
「あんたが緑間くんと、秀徳のみんなと部活頑張ってる時も、あんたに彼女が出来た時も、あんたと一緒に笑い会ってた時も、ずっとずっと大好きだった」
「……」
「だから、新しいとこではいい人見つけて、幸せになってね。そんで、そんで今よりもうちょっと成長して会った時は、一緒に呑んで食って、今日みたいに話そうね」
「!!」
「約束」
「………おう」

今だから言える話
(おれも好きだったよ)(それはついに)(君に言い出せなかった)

小さいときからの腐れ縁で高校卒業まで一緒に成長したけど結局くっつかず当たり前のように進路も進む道もバラバラになった2人の話。
20150605


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