▽黒子/氷室

「…何してるんだい?」
「ベッドの下にあるであろう男子の夢と希望を探してるの」
「…急にどうしたの。誰かに何か吹き込まれた?」
「ううん?え、常識でしょ?」
「一応言うけど、君が想像してるようなものはないよ」
「え!?えっちな本だよ!?」
「そうだね」
「なんで!?」
「なんでと言われても…」
「!わかった」
「?」
「バスケの雑誌とか教科書の隙間にあるんでしょ」
「ないね」
「じゃあタンスの裏?」
「ないから」
「アルバムの間とか?」
「だからないってば」
「!!わかった!クローゼットの1番奥だね?」
「………というかなんでこんなことしてるんだい」
「んー…辰也の性欲事情を知りたくて」
「………」
「で、本当のトコどこに隠してあんの?」
「……あのさ、まず持ってないから」
「嘘ばっかり」
「ほんとに。何なら部屋の隅々まで見てもらっていいよ」
「……本気で言ってる?」
「嘘なんか付かないさ。にしても、なんでそんなにそういうのを隠してる場所に詳しいんだい?」
「男子に聞いた」
「…………ふうん…」
「でもそっかー。辰也は持ってないのかー」
「……うん」
「え、じゃあどうやって欲求解消してんの?」
「………」
「健全な男子高校生だから、性欲ヤバいんじゃな…って辰也?」
「あのさ、」
「…はい?」
「俺ね、今結構ムカついてんだよね」
「え、なんで…」
「普通、男子に聞く?」
「え?…あ、えっちな本が置いてある場所?」
「そう」
「いやだって、辰也に聞いたら怪しまれるじゃん?だから…」
「だからってそういうのを他の男に聞くな」
「……、…もしかして辰也、妬いてる?」
「そうだよ」
「!!……え、いや、そんな、ハッキリ…言われるとは……」
「ねえ」
「え、」
「だからさ、」
「…はい」
「今から俺が、どうやって欲求を解消してるか教えてあげる」
「……………え!?」
「気になるんだろ?」
「え、いや、あの…」
「また他の男に聞かれる前に教えといてあげるよ」
「ちょ、辰………」
「You're looking possible Prepared?(覚悟はできてるよね?)」
「っ〜〜!?」

ブラックアウト。
(ちょっと劉偉!!あんたの情報マジで役に立たない!)(なにアルか!薮から棒に)(辰也はえっちな本持ってなかった!)(ブッ!実践したアルか…(雑誌情報とはもう口が裂けても言えない…))

20150515


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