▽黒子/赤司

「…あれ?君は…」
「あ、赤司くん!」
「こんな時間までどうしたの?もう学校閉まるけど…」
「あっ、いや、その…たまってる宿題を……やってました」
「……宿題…」
「あはは…お恥ずかしい!そういう赤司くんは部活帰りですよね?…ってあれ?もしかして何か忘れ物ですか?」
「…まあそんな所だね。ところでもうすぐ見回りの先生が来るけど帰らないのかい?」
「えっ!あ、うそ!帰ります帰ります!」
「ふふっそんなに焦らなくてもいいよ」
「そうなんですけど……あ!また明日です。赤司くん」
「?…なんで挨拶?オレはまだいるよ?」
「へ?そう、なんですか?」
「そうだよ。と言うより女の子一人だと分かっていて置いていくわけないだろう?」
「!!」
「準備はできた?」
「…あ…はい!ばっちりです!」
「じゃあ電気切るよ?」
「お願いします!」
「………ああ、なんだ。やけに明るいと思ったら…」
「…すごい…月が、綺麗ですね…おかげで辺りが見渡せれる」
「………ふふっ」
「え?何ですか?」
「…それは、愛の告白かい?」
「………へ?」
「月が綺麗なんて…夏目漱石の名言じゃないか」
「え…………あ!!いやちがっ!その!」
「冗談だよ」
「なっ!………赤司くんでも冗談とか言うんですね」
「言うよ。オレを何だと思っているんだい」
「……特別なひと?」
「…………全く君は…」
「??何ですか?」
「そういうこと、あまり安易に言わない方がいいよ。男は単純な生き物だからね」
「……はあ…?」
「ふふっ。ところで」
「…はい?」
「今日は月が綺麗だね」
「………………え」
「さあ、帰ろうか」
「え、え、え?」

20140529


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