▽黒子/キセキ
｢分厚くてあまーいチョコをボリボリ食べたい｣
｢…は？｣
｢分厚くてあんまーいチョコをボリボリ食べたい｣
｢ちょちょ、どうしたんスか急に｣
｢急も何も、今無性に死ぬほど甘くて厚み2センチくらいのチョコをボリボリ噛み砕いて食べたい気分なんだよね｣
｢不健康極まりないのだよ｣
｢緑間にこの気持ちが分かってたまるか｣
｢フン…分かりたくもな｢むっくんは分かってくれるよねー｣……。｣
｢えーオレー？まあ死ぬほど甘くてってとこは分からなくもないけど、噛み砕いてって言うのはよく分かんないかなー｣
｢えっ嘘｣
｢ほんとー｣
｢…貧血じゃないのか？｣
｢！…赤司様！｣
｢…(様？)…女性は貧血になると固いものを噛みたくなるらしいからな。そのせいじゃないのか？｣
｢えっでも死ぬほど甘いのだよ？｣
｢なら欲求不満なんじゃないですか？｣
｢え｣
｢諸説ありますけど、人は愛や欲求に飢えれば甘いものを欲しがるそうなので｣
｢く、くくく黒子くん？それはわたしを愚弄してるの？｣
｢愚弄だなんて…よくそんな難しい言葉が出てきましたね｣
｢！？黒子くん！？｣
｢なんだよお前欲求不満なわけ？マイちゃん貸してやろーか｣
｢黙れエロ峰！まず同性に興奮しないから｣
｢同性じゃなかったら借りるんスか！？｣
｢そういう意味じゃねーよ駄犬｣
｢ビドイ！！｣
｢あー？なんだよ、じゃあ…オレが欲求満たしてやろーか？｣
｢それで赤司様ー。貧血ってどうやったら治る？｣
｢無視か｣
｢青峰くん最低です｣
｢なっ！｣
｢ちょっと軽蔑するっス｣
｢よし黄瀬後で殴る｣
｢なんでオレだけ！？｣
｢とりあえずチョコレートは我慢して、レバーやほうれん草など血になるものを食べるのだな｣
｢えー！！チョコ食べたい！！｣
｢我が儘を言うな。人事を尽くさないからそうなるのだよ｣
｢どう思います？甘いもの好きにあの態度｣
｢ありえないよねー｣
｢敦、お前も不健康な食生活を送り続けるならお菓子は没収するぞ｣
｢ごめんなさーい｣
｢くっ、やはり魔王！みんなの扱いには長けてる！｣
｢ん？お前も生涯甘いものを没収されたいか？｣
｢よーし！レバーにほうれん草！食べまくろう！！｣
｢弱っ！！弱過ぎっス！！｣
｢でもそれじゃあ欲求不満は解消されませんね｣
｢そんなもの運動をすればなんとかなるのだよ｣
｢かはっ！分かってねーな！そんなもんで解消されてたら今頃マイちゃんはオレの手元にはねーよ｣
｢青峰っちと一緒にされても…｣
｢あん！？｣
｢仕方ない。僕が解消させてあげよう｣
｢えー？赤ちん何するつもりー？｣
｢ナニの間違いじゃねーのか｣
｢青峰くんそれ以上口を開くと軽蔑しますよ｣
｢……ワリィ｣
｢で、何させるんスか？｣
｢大方運動だろう｣
｢てかそれ以外ないよねー｣
｢そうだよ。毎日死ぬほど過酷な運動スケジュールを作ってやらせてあげる｣
｢………神よ……｣
20140218