マルコside小説 | ナノ

#04 彼の誓い



マルコside





#name#に想いを告げてから、一日経った。

連絡は…ねぇ。

まぁ、まだ一日だ。焦ることはねぇよい。

と、半ば強引に自分に言い聞かせる。


学校に行こうか迷った。
#name#は来ているだろうか…
さすがに昨日は休んだだろう。学校に行って、なにくわぬ顔で、勉学に励んでたら…かなりショックだ。

今日も休むか…
俄然行く気が起きねぇ…


「おーい!マールコちゃん。今日も行かねぇ気かよ?」


煩いのがきたよぃ…

自室で未だ寝巻きのオレに、サッチが問い掛けてきた。

「あぁ…行かねぇ」


そんなオレの答えに、サッチのヤローは"そうか"と だけ言って、出て行っちまった。

扉が閉まる間際に見えた顔が、にやけてた事は見なかった事にしてやる。


今日も一日、オレはぼーっとして過ごすのか…
溜め息ばかり出た。

ロクな恋愛をしてこなかったのもあるが、気持ちが通じ合わないと言うのは、こんなにも不安感に募られるのか…

しっかりしろ。オレ。
そんなんで親父の後なんか継げねぇだろい。





もう直ぐ陽が落ちる。
あぁ…やっぱり今日も何もしなかったなと、オレは何をやっているんだと、自嘲気味な笑いが出た。


兄弟達が帰ってきたのだろう…何やら下が騒がしい。
腹も減ったし、飯でも食うかと腰を上げたと同時に、無機質な電子音が鳴り響く。

知らない番号だ。
だが、直ぐに#name#だと思った。
オレのは以前教えたが、#name#の番号は聞いてねぇ。

若干震える手で電話に出ると、聞きたかった愛しい声が鼓膜に響いた。


"逢いたい"


その言葉を聞いた刹那、オレは部屋を飛び出す。

階段を、勢いよく三段飛ばしで降りた為、ちょうど登って来たハルタに激突した。

「痛いよ!マルコ!」

奴のそんな声を、背中で感じながらも、オレの足は止まらない。


#name#のあの声色は、間違いなくオレを選んでくれたに違いない。

早く逢いてぇ…

今のオレはその事しか頭になかった。


知らされた場所へ、フルスピードで向かう。
場所は駅前だ。


近くに車を雑に停め、#name#の元へと急いだ。


直ぐに見つけた。
きっと、そこに百万人居たとしても、オレは直ぐに見つけられるだろう…


ベンチに俯きかげんで座っていた#name#に、声を掛ける。


「待たせたよい」


そんなオレの言葉と同時に抱きつかれる。


「マルコ先輩の事が好きです」


#name#はそれしか言わなかったが、
ただ素直に、愛しいと思った

オレを選んでくれた事。

これから傍に居てくれる事。

オレはこれから一生、#name#を大切にすると、傍に居ると、深く誓ったのだ。











「あぁ…、#name#…、オレは一向に構わねぇんだが…その…」


注目の的だよい。



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -