マルコside小説 | ナノ

#13 綿密計画崩壊



サッチside




朝食の時の、マルコの断りっぷりは…#name#ちゃん絡みだな

オレは分かっていながら、お約束とでも言う様に奴に絡んでやった。

だって絡みたくもなるだろ?あのオモロバナナ。


お、そう言えば、マルコに腕時計貸していたなと、
奴の部屋に取りに行ったらだ

机の上にキレイに置かれた一枚の紙切れ…

何だ?これはと手に取り、文字を目で追う…

一気に背筋に悪寒が走りながらも、
オレはその紙切れを大事にポケットへとしまったのだ



そして、今に至る訳だ。

こんな面白い事は皆で分かち合う!それが家族だろ?


「しかし、マルコも…プッ…粋な事するなぁ」

「笑ってやるな。奴は本気だ…プッ」

「しかし、何故こんな面倒臭い事を…プッ」

「まぁ、今の処、奴の予定通りだな…プッ」

「見ろよ!あの顔。デレデレだせ゛…ププッ」

「次はと…ディナーだな」


「「「やっべっ!!!」」」



「気付かれてないよね?」

「やたら勘のいい男だからな、だが、大丈夫みたいだ」


いきなり振り向いたマルコに、皆いっせいに身を隠す

そして、今はと言うと、

仕切り間の隙間から、奴と#name#ちゃんの会話に、皆、聞き耳をたてている訳だ

「マルコの奴…本気だな」

「だが、あの顔はあきらかに、羊の皮を被った狼だ」

「年下だよな?可哀想に…今夜マルコの餌食に」

「相思相愛だろ?問題ないんじゃないか?」

だが…、


「「「マルコの何処に惚れたんだぁ??」」」


と、皆考えている事は同じらしい…

声を潜めて話してはいたが、バナナだの、パイナップルだの、半目だのと、

言っている内に、ヒートアップしてきたオレ達は、
思わず声をあげて笑っちまったと言う訳だ。


そこで奴にバレ、これまた今に至る。


「…お前ら」

何のつもりだい!?

とキャンキャン吠えていた奴を、ドーマのヤローが一瞬で黙らせた。

あの顔ときたら…傑作だぜ!マルコさんよぉ!!


そして、今夜は皆ホテルに泊まる事にし、暫し、お二人にお邪魔させてもらう事にした訳だ。


「挨拶終わったら、さっさとどっか行けよい!」

邪魔だよい!

と不機嫌丸出しの顔で吠えている奴を無視して、
皆、彼女に話しかけている。


「へぇ…、で、マルコのどの辺に惚れたんだ?」

「髪型か?髪型だろ?」

「あれはな、バナナ説と、パイナップル説があってな」

「いまの処、パイナップル説が優勢だ」

おいおい、その辺にしとかねぇと、必殺回し蹴りが炸裂するぜ?

それでも、兄弟達は止まらない。

「あの髪型はね、産まれた時からなんだよ!」

「そうだ。だから狙っている訳じゃない」

「今夜一つに結んでみろ!まるで筆の様だぞ」

おい…そろそろやべぇって

「お前ら…」

覚悟は出来てんだろうな!?たたじゃおかねぇ!!

ほら、キレやがった。

オレは何も言ってねぇぜ!大人だからな。オレは。

「だいたい誰だい!?」

これ見つけやがったのは!?

と、奴が叫んだと同時に、いっせいに人差し指がオレに向く…


「え…、皆共犯だろ?」


「嫌、僕は止めようって言ったよ」

「あぁ、プライベートの侵害だしな」

「そうだ。マルコの邪魔をしたら悪いだろ」


「「「なぁ、サッチ」」」

え…えぇー!?
もしもし皆さん!?

あ、オレ、生け贄系?
そうなの?そうなんだ。
そうか…


「…サッチ」


お前だけは許さん!!!


「ギャァーーー!!」







「と、シャンパンの後は…一緒に風呂か…」




「オレのリーゼント…」




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